輪廻の中から抜け出して

□14 少しでも
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マ「帰った」
『ただいま〜』



イ「お帰り」


マ「イズナ悪いな」


イ「大丈夫だよ。兄さんの仕事のぶんはやってないから」
ニコッ


マ「……」


イ「もちろんライラのぶんもたまってるよ」



『……』



素敵なブラックスマイルだねお兄さん!!



「『まじで?』」



イ「うん」



ヤバい。イズナ怖いよ。怒ってるよ!!おこnowだよ!!




マ「しょうがない。はやく片付けるか。」


『えっ!』


まじか…帰ってきてそうそうこんな目に遭うとは…



イ「頑張ってね♪」



『悪魔だ…』



イ「ライラなに?よく聞こえなかった」



『ナニモイッテマセン、マジスミマセンデシタ』


イ「ならいいけど。」


最近イズナの態度が変わった気がする。なんかブラックになったっていうか…マダラにでもきいてみようかな


ってマダラは?


イ「兄さんならもう仕事に取りかかったよ。」



『はや!』


さすがうちはの頭領。


イ「ライラもはやくやったほうがいいよ」




『そうだね…』




わたしは渋々自分の部屋に戻った。


















イズナside



本当に兄さんはすごいと思う。

僕が夢にまでみたことをサラリとやってのける。



うちはの頭領にふさわしいのは兄さん。


頭が働くのも兄さん。


戦闘力も兄さんが上。



これはすべて僕も認めるし誇りに思うよ。



でも……ライラだけは……




ライラが兄さんのもの

これだけは認めたくなかった。



きっと僕にとって最初で最後の思い人だろう。


ライラでさえ兄さんは僕に譲ってくれなかった。





僕だって二人に幸せになってもらいたい気持ちはある。







複雑な感情が頭のなかで渦巻いている。




僕は本当に二人の幸せを喜べているの??



















イ「兄さん。手伝おうか??」




マ「………。すまんなイズナ…」



イ「本当だよ。兄さんがいない間色々な会議に呼び出されるは、書類を書かされるは……これでも結構終わらせたほうなんだよ。」



マ「すまない…」




イ「兄さんじゃなかったらギタギタのズタズタのメタメタにしてたよ。」


イズナはそういいマダラの隣に座ろうとした。


マ「あっ…」


イ「どうしたの?」



マ「俺より先にライラの方を手伝ってくれないか?」


イ「え?」


だってどう考えたって兄さんの仕事のほうがつらい



マ「ライラのやつ、帰ってきたばかりでまだ疲れているだろう…」


それは兄さんもでしょ??



マ「ライラを手伝ってやってくれ…」


イ「兄さんはライラに甘いな…」


マ「いつもすまないなイズナ。」



兄さんはライラを本当に大事にしてるね…



イズナはマダラの部屋をでてライラの部屋にむかった。








イ「ライラ仕事終わった??」



『終わるわけないでしょ』




そういいつつもライラの手はものすごいスピードで動いていた。




『イズナ笑いにきたの…??』



ライラは手をとめあきれた顔でこちらを向いた



イ「今日はやけに機嫌がわるいね……」



『あっ!!ごめん八つ当たりしちゃった…』



イ「大丈夫だよ。それより僕はライラの手伝ってあげようと思ってきたんだよ」



『えっ!本当!?』


ライラは目を輝かせた



イ「どれから手伝えばいい?」



『そこの…………やっぱいいよ』



イ「??」



『私なんかより先にマダラを手伝ってあげて』


イ「……」


『ふふふ。マダラったらサンと戦ったからそうとう疲れてるわ…』


イ「……」



『帰ってるときもサンと口喧嘩し』


イ「僕は…」


『??』




イ「僕は二人の中にはいれないの??」



『イズナ…??』



だってそうでしょ。

今までずっと3人だったのに。



ある日突然二人が結婚して。二人だけで協力してあれこれやって…



今までは僕も一緒になってやってたのに……


こんな急に置いてきぼりなんて……




「悲しいよ…」




『イズナ…』


ライラはそっとイズナを抱き締めた。




『ごめんねイズナ……』


ライラは回した腕に力をこめた。




『私たちはあなたに甘えすぎてしまったわ……』

イ「……」



『ずっと一緒だったから……。行動にださなくてもいつも3人一緒だと思い込んでた。でも…………』



『私とマダラは結婚して……なにが行動にださなくてもよ………』



ライラの瞳からはポロポロと涙がでてきた。



『1人にさせちゃったね……ごめんねイズナ…』


イ「ライラ……」



1人にさせられるのはこわいよね…だって私も一回1人になったもの…


あの時のあの胸が張り裂けそうなきもち…

それをイズナにさせてしまったかと思うと悔しい気持ちで一杯になった。



『イズナは1人じゃないよ。私達はイズナ……あなたがいてこそ、こうして幸せでいられるの…』


イ「ライラ、ありがとう。」


イズナはライラの背中にてをまわした。



『イズナ…大好きよ…』


それが兄さんに対する好きと違う意味だってしっている…だけど…



イ「僕もだよ…」



もう少しだけ……



この感覚に浸ってたいな。






結局ライラは大泣きし仕事どころじゃなかった。

でも今回のことで、僕の心のモヤモヤは晴れた気がする。


イ「兄さん!!」



マ「どうしたイズナそんなにあわてて」



イ「兄さん!!ライラを愛してあげて!!」



マ「ぶっっ」

マダラは飲んでいたものを吐き出した。


マ「なんだいきなり……」



イ「もしライラ以外に女の人ができたら、僕が兄さんの首をとるからね!!」



マ「なっ!!そんなことあるわけないだろう!!俺にはライラだけだ!!!」



イズナはそれをきき満足そうに笑った。



イ「ライラを幸せにしてね!約束だよ!」




マ「あぁ。絶対だ。」



マダラとイズナは手を握り男の約束をした。



だって惚れた人には幸せになってもらいたいでしょ??









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