神代桜の奇跡

□拾惨
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朝ごはんを終えマダラに修行をみてもらうため近くの森に行くことにした
ヒカクに昼食はどうするかと聞かれたが私が作るといって断った 。そのため先程までマダラの分と自分の分の二人分のお弁当を作っておりマダラにすこし待っていてもらった

「準備はいいか?」

『えぇ、お待たせしました』

マダラと一緒に家を出た
そう言えばちゃんと外を見るのは初めてだ
桜はまだ散っておらず見渡すと所々に桜が咲いていた
私がキョロキョロとしているとマダラが私を隠すように手をひき自分の方に寄せた

「ライラ、あまり目立つようなことはするな」

『あっ、ごめんなさい…』

そうだ、私のことはまだ他の人には知らせていないらしい
そのため私と、棟梁であるマダラが歩いていたら大問題になるのだろ
私はおとなしくマダラの背に隠れるように歩いた

朝早いためか人がまったくいなかった。 そのため目的地までつくのに人に一回も会わないですんだ

『あんまり人がいないのね』

「まぁな、今の時代用もなく外を歩くようなやつはほとんどいないからな」

『どうして?』

「いつどこで死ぬのかわからない時代だ。大方少しでも家にいたいのだろうな」

なるほど。だから人が全然いないのか
ましてや森の中なんて絶対に人に会わないだろう
だからマダラは外に出ることをゆるしてくれたんだ
しばらくそのまま黙々とあるいた
幾分か進んだところに湖があった
マダラはそこの近くの木の側に荷物をおいた

「ここら辺でいいだろう」

『すごい綺麗なところね』

春先のため辺りにはちらほら色々な花が咲いていた
他にも何処からか飛んできたのであろう桜の花が湖にゆらゆらと浮かんでいて、またその水面が太陽の光で反射しているのはとても幻想的であった

「よし、それでは先ずはこの間の復習だな。やってみろ」

『えぇ、』

私は昨日覚えた忍術を一つ一つ見せた
やはり体が覚えていたためか難なく終わらせることできた

「なんの問題もないな。後は実践を重ねて自分の得意忍術を見つけることだ」

そういいマダラは私から少し距離をとって腕をくんだ

『っ、マダラ…?』

「聞こえなかったか?必要なのは実践だ。」

『つまりマダラと戦えと?』

「あぁ、なに心配はない」

私の額から汗が出るのがわかった
いざ戦うとなると何をどうすればよいのかわからない

「思うままにやってみろ」

『うん、』

私はマダラの向かい側にたちクナイを構えた
そしてマダラに攻撃を仕掛けた


マダラと修行を初めてからどれだけの時間がすぎただろうか。身体中が汗でべたべたしてきた。正直もう帰りたい。
そんな私とは真逆でマダラは汗一つかかず未だ腕をくんだままだった

『マダラ…そろそろ』

「あっ、あぁそうだな。」

私はその声と同時に地面に座り込んだ

『ふぅ…』

「悪い、ついついやり過ぎてしまった」

『久々に動いたから凄く疲れたわ』

「なかなかの動きだった。これなら戦にでても何も問題はないだろう」

『本当かしら?』

私は苦笑いを浮かべながらたった
きっと今のままじゃ身を守ることがギリギリできるというだけでうちはの為に貢献できるまでの力はない
うちはを守ってこそ信頼が貰えるのに、
もっと頑張らなくては

「昼飯にするか」

『うん、でも凄い汗をかいちゃったからそこの湖に行ってくるわ』

「あぁ、わかった」

私は用意してきたタオルを持ってすぐそこの湖に近づいた

近くでみると底が見えるほど綺麗な湖だった
手で水を掬ってみるととても冷たくて気持ちいい
そのまま腕や足、顔に水をつけタオルで拭き取った
さっぱりしたところでマダラと昼食をとり午後にはまた修行に励んだ
午後は午前とは格段に成長していると思った
やはりマダラ程の忍びに教えてもらっているからだろうか、自分でもわかるほど変化がでている

そうして私達は日がくれ始めたころに家に帰った



「お帰りなさいませ」

『只今戻りました』

「あぁ」

家に戻るとヒカクが出迎え、ほのかにいい香りがただよった

「食事はできているのか?」


「えぇ、只今おだしいたします」

『ありがとう』

「いえいえ、暫しお待ちください」

食事をする部屋にはいるとイズナが既にいた

「おかえり、」

『ただいま、イズナ』

「ライラ、修行はどうだった?順調?」

『えぇ、マダラのお陰でなんとか形にはなってきたかと』

「ライラは飲み込みがはやい。この調子なら直ぐにでも上に上り詰められるだろう」

「へぇ、あの兄さんのお墨付きか。流石ライラだね」

『そんな、マダラの教えかたが上手なのよ』

「ふふふ、この先が楽しみてすね」

ヒカクが食事をもってきたため、私もそれをてつだった

『いえ。私なんか、自分の身を守れるかどうか…』

全ての食事を並べ終え席につき、そのまま食べながら話の続きをした

「まだ初日だがらな。心配するな、しっかり俺が修行をつけてやる」

「マダラ様が、直々に見てくださっているのなら自信をお持ちください」

「そうそう、兄さんだけじゃなく俺もたまに顔をだすよ」

『皆さん、ありがとうございます』



それから数日間、私はマダラと共に修行を励む日々が続いた

初めの2日ほどは筋肉痛に悩まされたがそれもなくなった。着々と日付は進んでいき気づけば戦は明日へと迫っていた。

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