神代桜の奇跡

□捌
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「戻ったぞ」

「お帰りなさい、兄さん」

「あぁ、ライラはどうした?」

「ライラなら部屋にいると思うよ」

「そうか、」

俺はそういい部屋に向かった

「戻ったぞ。」

俺は戸のまえでそういったがら返事が帰ってこない、
気配はあるのだが

心配になり戸を開けると彼女は窓のところに寄りかかっていた
目の前には俺が朝渡したら巻物が置いてあった

「なんだ。居るならば返事くらい」
俺は部屋の中に入り彼女に近づくとスースーと寝息が聞こえた

「寝て、いるのか。」

日はもう傾いていてこの時間になると肌寒く感じる
それなのに窓を開けたまま寝ては風邪を引いてしまう

俺は取り敢えず窓を閉めようとライラの側にいった
窓を閉めたあと自分が着ている上着を脱ぎ彼女にかけた
かけた直後、触ってしまったからか彼女の目がパチリと開いた

『・・・』

数秒見つめあったあと彼女があっと口を開いた

『私ったら、ごめんなさい』

彼女は自分が寝てしまっていたのに気づくとあたふたとし始めた

「くっくっ、別に構わんさ」

すると彼女は此方を見てスッと微笑んだ

『お帰りなさい』

トクリ、と俺の心臓が高鳴った気がした
どうやら俺は彼女の笑顔に弱いらしい
今朝も危うく理性を失いそうであった逃げるように仕事にいったのだ

『あの、なんか変だった?』

「あっ、いやなんでもない。」

『そう、それよりねマダラ。此に載ってるのは全て終わったの』

「ほぉ、もう全て終わったのか」

ライラはコクりと頷いた

其を全てこなせるということは基礎的なことは大丈夫だということだろう

「ならば此を持ってみろ」

俺は懐から紙を取り出した

『それは、紙?』

「ただの紙ではない。これにチャクラを流せば自分の属性が分かる紙だ。」

『この紙にチャクラを流せばいいのね』

ライラは紙を持ち、チャクラを流した
どうやらチャクラのコントロールもんだいないらしい

ライラにもたせた紙は二つに切れた

「どうやら風の属性だな」

『風・・・』

「ふっ、悪くない。風の属性のやつはなかなかいないからな。」

『マダラは何の属性なの?』

「我らうちは一族は火遁を得意とする一族だからな。」

『それなら火なのね。』

「あぁ。しかしこれは人それぞれだが複数の性質を持っている者もいる」

俺はそう言い紙をもう一枚渡した


結果、彼女は風の他に火と雷の性質を持っていた

「三個もあれば十分だ。そうだな、明日からは俺が直接教えよう」

『えっ?マダラが直接教えてくれるの?』

俺が首を縦に動かすと彼女は勢いよく俺に抱きついてきた

『ありがとうマダラ!こうして忍術を学んでると何故かとっても落ち着くの』

「あっ、あぁ。それは良かった。」

俺は取り敢えず彼女の頭を撫でた
すると彼女はすりすりと俺にすりよってきた。
昨日は随分と大人びた雰囲気だったが今日はやけに子供っぽい

子供というよりむしろ
「猫みたいだな」

『っ!ごめんなさい、つい興奮しちゃって』

彼女は俺から離れ少し頬を染めながら目をそらした

「ふっ、俺は別に構わなかったんだがな」


『もう、からかわないで』

「別にからかってなどない。」

『もう』

彼女の反応が面白くついついからかいすぎてしまい、彼女はついにそっぽを向いた

そんな姿も可愛いと思う俺はついに頭がやられてしまったのだろうか
まぁ、そんなこと考えるはやめにして
今は彼女との時間を楽しもう

「ふっ、ヒカクがかえったようだから、そろそろ夕食だ。着いてこい」

そのあと俺とライラはいつも飯を食べる部屋へいき、ヒカクが作った夕食をとった。

しかし問題はここからだ
それは夕食中に発せられたイズナの一言からはじまった


「それにしても、ライラって本当に美人さんだよね」

「それは私も思います。こんなお美しい方はそうそうお目にかけませんよ」


『二人ともそんなお世辞つまんないわよ?』

「お世辞なんて言えるほど僕は器用じゃないよ。」

嘘つけ。どちらかと言うと可愛らしい顔立ちのためかそう言うイメージはないが、そう言った面で口が上手いのは兄であるのかね俺がよく知っている

「はっはっは。イズナ様もいいますな。今まで一体どれ程の人がその言葉に騙されたのか」

「おいヒカク!僕に悪いイメージが着いちゃうじゃないか」

「いやいや、私は事実を申したまで。それよりライラ様、私は浮気などしませんよ?」

『ふふふっ、イズナは浮気もするのね』

「えぇ、それはそれは。泣かせた女は星の数ですからね」

「ヒカク!いい加減にしないと怒るよ!」

そんな会話を俺は黙って見ていた。
いや、黙っていられるのも今のうちだけかもしれない
あの二人、俺があれだけ手を出すなといったのにこうも簡単にそれが破られるとは

ふとライラを見ると、二人が面白いのか袖で口元を隠しながら笑っていた

すると視線を感じたのかライラと目があった

『ふふふっ、マダラはこんな楽しい人たちと入れるなんて、しあわせものだわ』

彼女が笑いながら話しかけて来るものだから俺は顔を反らした

「っ、むしろ煩いぐらいだ」

『あら、愉快で楽しいじゃない』

そんな俺の態度をみてヒカクとイズナはにやにやしながら話していた

今夜火炙りにしてやろうと俺は心に誓ったのであった



(マダラ様顔赤いですね)
(本当だ!こんなのそうそう見られないよ)
(私も初めて見ましたよ)
(相変わらず独占欲つよいな)
(?なんか殺気が・・・あれ?イズナ様がいない)

ヒカクはイズナの生け贄となりました

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