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□透明アンサー
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目まぐるしくもない、そんな毎日を漂う様に何度も席に座って。
”さぁ、どうかな君は?“
また、試す様に

ー答えを求めてー

---------透明アンサー-----------
俺は、誰とも関わらない。
屋上で、耳にイヤホンを突っ込み、空を眺めるのが日課だ。
教室でも、俺に声をかける奴は居ない。
ただ、一人を除いては。

”おはよー!!不動くんッ!!!!“

コイツは、隣の席の ##NANE1##。毎日、誰にでもヘラヘラしてて気持ち悪ぃ。
面倒だからと、シカトしていると、 ##NANE1##は俺の耳からイヤホンを引っこ抜き、また大きな声で「おはよう」と言った。

俺も、仕方なく
「はよ…」と、無愛想に呟くと、 ##NANE1##は嬉しそうに、自分の席についた。

休憩時間に、 ##NANE1##は言った。
”ねぇ、不動くん!数字の無い教科書って何かな?“
数学の教科書を抱き締めて真剣な顔をしていた。
「無いんじゃねーの。」
そう答えると、 ##NANE1##は不満そうに”えぇー…“と口を尖らせていた。

---?----
数学のテストの返却日。
俺の答案には、100の文字。
まぁ、別に嬉しいとか感じねぇけど。
“わぁー!!不動くん、スゴいッ!!”
はぁ、またか…と思いながらも 、##NANE1##を見ると”私なんて、35点だよー“と出来の悪い答案を見せながら苦笑していた。
本当に、コイツは馬鹿だ。


屋上でいつものように、空を眺めていると、後ろから
”あー、不動くんだー。屋上、好きなの?“と。
「割と…」曖昧な答えを返したけど、##NANE1##はそんな俺に、話掛けてくる。
”不動くんって、頭良いよね。何で?やっぱり、何かコツとさあったりするの?“そんな質問に、俺は「答えが浮かぶだけ…」と。

”それじゃ、つまらないよ。そんな考え方じゃ楽しくないよー“
そう言ってヘラヘラとする ##NANE1##に腹が立った。
「うるせぇ!!!お前に俺の何が分かるってんだよ!!俺に、関わんなッ!!!!」俺は、そのまま屋上から去った。
それから、 ##NANE1##とは話をすることはなかった。
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