妖狐×僕SS 夢小説
□出逢い
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残夏side〜
これはボクの小さい頃のはなし…
ボクは一人で公園のベンチに座っていた。
「はぁ〜…」
意味もなくため息が出た。
すると…
「どうしたの?」
「えっ…?」
後ろを振り返ってみるとボクと同い年ぐらいの女の子がいた。
「どうしたの?」
女の子はまた聞いてきた。
「ボクに構わない方がいいよ」
ボクは冷たく女の子に言った。
「なんで?」
「どうせキミだってボクと関わったらすぐにボクの事気持ち悪いって思うよ」
ボクはそう言って家に帰ろうとした…けど…
「そんな事ないよ。私はキミの友達になりたい。私の名前は名無しさん。キミは?」
名無しさんはボクにそう言った。
「ボクの名前は夏目残夏。キミにしか言わないけどボクは百目って言う妖怪の先祖返りなんだ」
ボクがそう言うと名無しさんは一瞬驚いた顔をしたけど凄いねと言って笑った。
「…ぃ、ぉ〜ぃ、残夏?!」
「わぁ!びっくりした。もう名無しさん驚かさないでよぉ〜」
ボクは笑いながら名無しさんを抱き締めた。
「ごめん…。だって残夏がなんか考え事してたから…」
名無しさんは顔を赤くしながらいった。
「考え事じゃないよ。名無しさんと初めて会った時の事を思い出してたんだよ☆」
ボクがそう言ったら名無しさんは…
「あの頃の残夏はうさみみ付けてなかったね」
名無しさんは懐かしそうにしながら言った。
「あの頃のボクと今のボクは性格全然違うからね☆ボク昔人間不信だったから」
ボクがそう言うと名無しさんはボクの腰に回している腕にちょっとだけ強く抱き締めた。
「残夏…来世でも私の事好きでいてね」
「もちろん♪」
ボクは名無しさんにそう言って名無しさんに深く口付けた。