ハリー・ポッター(夢)
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クリスマス休暇が明け、ホグワーツではある噂が広がっていた。
ドラコと椿が婚約したというのだ。
「してないわよ?」
椿はそれをいつもの無表情で否定。
「でも、マルフォイの家に行ったんだろ?」
「ええ、とても素敵な庭のあるお屋敷だったわ」
「パーティーでマルフォイと踊ったってのは!?」
「本当よ」
普段から嘘などをつかない椿が言うのなら本当なのだろうと納得するなんでも部のみんな。しかし、スリザリンの女子たちはそうはいかなかった。
「英雄の娘だからドラコが相手してるだけよ!」
「勘違いしない事ね!」
そう聞こえてくる声に、椿は首を傾げる。
「あの人たち、何を言ってるのかしら」
「ツバキは気にしなくていいわ」
「そうよ。あんまりうるさかったらトムに頼めばいい事だもの」
あいつなら証拠も残さずやってくれるからと笑うローズに、みんなが口を閉じる。
トムならできるかもしれない。そう思ってしまったのだ。しかし、
「今のは言葉のあやよ」
深く考えないでとマーガレットが苦笑した。