ブリーチ2(夢)

□カナ60
1ページ/1ページ



裸になった華奈を座らせ、石鹸をタオルにつけて洗い出す。
傷だらけの体にこびりついた血を優しく落としていれば、

「くすぐったいですっ」

クッと笑いをこらえるように少し身をよじる。

「痛くはありませんか?」
「はい」

患者の介護をする時よりも更に優しく接する伊江村に、湯で泡を流してもらった華奈が振り返り、

「私もやります!」

立ち上がって伊江村の背後へ回り、石鹸を泡立てる。

自分よりも大きな伊江村の体を一生懸命洗い、二人で湯舟に沈む。
抱き着いて来る華奈を横に抱き、胸に頭を乗せているその髪を撫でる。

「伊江村さん」
「はい?」

「やっぱり、無理はしちゃダメなんですか?」

あなたが許可をくれれば、もっと早く帰って来れる。
三日だけだったけど、離れているのが辛かった。
華奈の質問に、頭を撫でる手を動かしながら口を開く。

「ダメです」

静かな声が響く。

「傷を負っても構わないと思っているでしょう?」

倒れても瀕死になっても、ここに戻って来られればそれでいいと思っているのでしょ?

「それは嫌です」

必要もない傷を負わなくていい。
この小さな体には大き過ぎる負担を、もう背負わなくていい。

「早く帰ってきて欲しいと望んだのは私ですが、」

そのせいで君がボロボロになるのなら、僕はもう何も望まない。

「・・・はい」

ポロリと涙を零す華奈の頭頂部へ口づけを一つ。

「華奈さん」

呼べば顔を上げて、

「伊江村さん」

求めるように、縋るように口に吸い付いて来る。
舌を出して絡めてやれば、自ら吸い付いてきて更に深いものにしていく。

「華奈さん、ここではのぼせてしまいますから」

風呂から上がろうと言うが、それを拒否されたと思ったのか、今まで柔らかかった体を固くしてしまう。

「ふっ、ぇ」

小さく丸まって涙を流していく華奈に、違うと示すため抱きしめてお湯から出ると、床に一緒に座り込んで顔を覗きこんだ。

「華奈さん、」
「えっ、ふぇっ」

「お湯から出ようと言っただけで、嫌だった訳ではありませんよ」

キスをしながら抱き抱えて湯舟に背中を預けるように座らせると、

「あなたを拒むなんて、ありえませんから」

今度はこちらから深い口づけを贈り、膝を立たせて現れたそこへ手を忍ばせた。


「はっ、あぁ!い、伊江村さ!」
「気持ちいいですか?」

風呂場に響く華奈の甘い悲鳴に、粘着質な水音。
先程からガクガクと揺れている膝と出入りする指を執拗に締め付けて来る膣内が、華奈の絶頂はもうすぐだと物語っていた。

「やっ、伊、さぁ!ダメです!やっ、やぁぁ!」
「どうしました?」

いつもは“嫌だ”という言葉は絶対に使わない華奈が、首を振りながら嫌だと示して来る。しかし、攻め立てる手は止めない。

「あぁ!ヤッ、ちがっ!」

グッと締まった途端、勢いよく放出された液体。それは伊江村の手を汚し、

「えっ、ぇ、ごめ、ごめんなさいっ」

パニックを起こしたのか、何度も謝って涙を流していく。

「華奈さん」
「ごめんなさいっ、きらっ、やぁ!」

もう無理だ。

「っく」

華奈の腰を掴んでズンッと押し込んだ。

「あああ!」

眼を見開いて口をパクパクと動かし、息をまともに吸えていないだろうその口をふさぐ。

馬鹿で愚直な、この子以上に愛らしい子を見つけられそうにない。

「あぁ!い、伊江村っ」

まるで何がおこっているのかわからないのだろう。しかし、

「あっ、あぁ!」

背中を反らせてたっした華奈を抱き上げて、更に奥へ当たるように腰を押し付ける。

「嫌いになる訳が、ないでしょうっ」

なれる訳がない。

「伊江、伊江村さっ、」

もう本当に、たまらない。

だらし無く涎を垂らし、小さな手を伸ばして抱き着いて来る。
突き上げるたび悲鳴を上げ、

「伊江村さん!伊江村さん!」

ただ一人の名前を呼んで、体全部を痙攣させて逝ってしまった。

華奈が逝くと同時に締め付けて来る膣から慌てて引き抜けば、勢いよく白い粘りけのある液体が飛び出して華奈の腹にかかる。

「華奈さん、大丈夫ですか?」

息を整えながら問い掛け、湯舟に手をついて見下ろせば、

「大丈、ふっ」

大丈夫だといいながら眼に涙を溜めている華奈に、どうしたのかと右手を伸ばせばその手を握って抱きしめる。

「ごめ、ごめんなさっ、なんか、わかんなっ」

その姿を見て、そういえば華奈が潮を噴くのは初めてじゃないかと思い至った。
そしてこの泣きよう。
もしかしてという考えが浮かんで、口元が緩んでしまう。

「華奈さん」
「ひっ」

ビクッと震えて、右手を抱く力が強くなった。

ああもう、本当に、たまらない。

「違いますよ、大丈夫です。落ち着いてください」

出来るだけ優しく頭を撫でて手を離させると、桶で湯をすくい華奈の体を綺麗に流していく。
抱きしめてもう一度湯に浸かれば、少しだが緊張も溶けたようだ。

「先程のあれは潮といって、尿とは別物です」
「?」

やっとまともにこちらを見上げてきた華奈に笑って、

「快感が増すと、潮を噴く事があるんですよ、女性の体は」

だから、あれは華奈の体が自分に感じていると教えてくれている一つのサインで、こちらとしては嬉しい事だと言って口づければ、今度こそ体の力を抜いて抱き着いてきた。

「ふっ、グズ」

安心したのか、鼻を啜りながら首筋に顔を埋めて泣いている華奈の頭を撫でて、やはり緩む口元をおさえられない。

多分、華奈は粗相をしたと思ったのだろう。
だから逝く前も嫌だと首をふっていたのだろうが、

「、眠くなって来ましたか?」
「ん、・・・あい」

うとうとしている華奈を抱えて風呂を出る。

体を拭いて寝巻を着せ、布団に腰を下ろして髪を拭いていく。
コトンと、こちらに背を預けて眠ってしまった華奈を横にして、布団をかけた。


可愛くて可愛くて仕方がない。
ドロドロに甘やかしてやりたくなる。


隣に体を寝かせ、抱き寄せれば小さな手で着物を握って来る。

本当に、

「華奈さん」

たまらない。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ