ブリーチ2(夢)

□カノン45
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今、花音は華奈の忘れ物を届けに十一番隊を訪れていた。

「あの、華奈七席はいらっしゃいますか?」

隊舎の入口を少し過ぎた所にいた十一番隊の隊員と思われる男に声をかければ、

「あぁ?技局が何の用だ?」
「え、えっと、届け物を、」

物凄いガンを飛ばしながら見下ろされ、後退る。
十一番隊はみんな見た目からして怖い。しかし、華奈と友人である花音はその内情というか、隊員のみんなはいい人たちばかりだということを知っているので逃げたりすることはない。まぁ、

「届けもんだぁ?」
「は、はい」

逃げなくても怖い事に変わりはないのだが。

「ん?おー、花音!」
「あ、華奈ちゃんっ」

「華奈七席!」

調度通りかかった華奈が花音を見つけて手を振ってくる。

「良かった、忘れ物届けに来たよ」
「忘れ物?」

差し出してきた包みを受け取り「あぁ!」と確認して頭をかいた。

「すっかり忘れてた、ありがとうな!」
「私も昨日部屋を掃除してる時に見つけたから」

二人で盛り上がっていくのを見て花音に話しかけられた隊員は罰が悪そうにその場を後にする。と、

「華奈、副隊長が、友達?」
「あ、弓親さん」

「は、初めましてっ」

頭を下げて挨拶をする花音に、「へー」と声を漏らしながら顔を近づけた。

「華奈の友達の割に、なかなか美しいじゃないか」
「どういう意味ですか!」

「そのままの意味だけど?」

ニコリと笑って、キーキー向かってくる華奈をあしらいながらここに来た用件を伝える。

「副隊長が探してたよ、一緒に遊びたいんじゃない?」

その言葉を聞いて、花音は華奈に微笑みながら口を開く。

「じゃぁ、私行くね?」
「あ、ありがとうな!」

「うん!」

手を振って十二番隊の隊舎がある方へ向かっていく花音の背中を見送って、弓親と二人で執務室へ向かう。

「それにしても、あの子本当に華奈の友達?」
「失礼ですね!本当ですよ!」

「だって、この僕が美しいって思ったんだよ?」

そんな事を話していれば、

「あー、あれじゃないですか?」
「?」

「毎日が充実してるんですよ!きっと」
「充実、ねー?例えば?」

聞けば、

「小椿三席と上手くいってるとか?」
「小椿?」

なんで今十三番隊の三席が出てくるんだと更に首を傾げれば、

「あれ、知らなかったですか?花音と小椿三席は付き合ってんですよ」

この話は結構有名で、何人かにそれは本当なにかと聞かれたからてっきりみんな知ってるんだと思ってましたとこちらを見上げてくる華奈に、眼を見開いて固まる。

「あの異常に声がでかくてうるさい男がっ?!」
「失礼ですね」

間違いじゃないですけどと苦笑した。
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