ブリーチ(夢)

□カナ30
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花太郎と華奈が付き合っている訳ではないという驚きの新事実が急速に広まっていく。
それは四番隊だけではなく他の隊にも。

「花太郎ー!」
「あれ、華奈さん」

しかし、二人がとても仲が良いという事に変わりは無く、

「さっき乱菊さんに蕎麦饅頭もらったんだ!美味しかったから花太郎にもやる!」
「わぁ、ありがとうございます!」

ほのぼのカップルが和んでいるとしか思えないこの光景も、変わらない。

「あれで付き合ってないんですから、驚きですね」
「・・・」

荻堂が和んでいる二人を見て呟くのを聞いても、なにも返さなかった。

「今日は何かあったんですか?」

怪我をしているようにも見えないですけどと、花太郎が首をかしげると華奈は笑顔を深めた。

「今日、あいつら退院だろ?」
「あ、お迎えですか」

この前救護詰所で騒いでいた十一番隊の隊員。それを思い出してよかったですねと笑う花太郎。
しかし、華奈は悪戯っ子のように笑って首を横に振った。

「迎えではあるけどな、あいつらこの前四番隊に迷惑かけただろ」
「?」

「このまま十一番隊の道場までランニングさせて根性鍛え直してやるんだ!」
「えぇ?!」

口に入れていた饅頭にむせながら花太郎が驚きの声を上げる。

「他の奴らも騒いで卯ノ花隊長に怒られたらしいしな!全員みっちりしごいてやるぜ!!」

じゃぁーなーと手を振って走っていってしまう華奈に花太郎が止めようと声をかけていたが、華奈はもう聞いていない。

「華奈七席って、頼もしいですね」
「で、でもっ、みなさんまだ治ったばかりなのにっ」

きっと、今日もまた救護詰所は忙しくなると予感させられた午前十一時。
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