ブリーチ(夢)
□カナ3
2ページ/2ページ
「花太郎、迎えに来たぞ!」
「あ、華奈さんっ」
机の上に置かれている書類を持って顔をこちらに向けてきた花太郎。
「この書類を提出したら今日の仕事は終わりですから」
「そうか!どこの隊に出しに行くんだ?」
「えっと、八番隊ですね」
「調度いいな、そのまま楓も迎えにくか」
「そうですね!」
仲良く連れだって執務室を出ていく二人。
その後ろ姿をチラリと見て、壁際にある自分の机に向かっている伊江村を見る。
いつも通りにも、無心に仕事をこなしているようにも見える。
「山田七席はお酒があんまり強くないそうですよ」
「・・・突然だな」
「はい、気になってたみたいなので」
その言葉に、過剰な反応を示してくる伊江村が面白くて仕方がない。
「山田七席がお酒に弱いのはイメージ通りなんですけど、華奈七席ってどうなんですかね?」
ブツブツ独り言を言いながら書類に筆を走らせていた伊江村が、ピタリと止まった。
「他にも何人かの友人と飲むとも言ってましたけど、」
恋愛感情がないとはいえ男と女が飲みに行って、あまつさえ男の方が酔っておらず女の方が泥酔とかしてたら、ねぇ?と首を傾げて笑って見せる。
「まぁ、山田七席に限ってそんなこと無いと思いますけどね」
ヒラヒラと手を振って、お先に失礼しますと執務室を後にした。