3月のライオン(夢)

□隈倉11
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「なぁいっちゃん。思ったんだけどさ」
「ん?」

「あいつの事店に連れてく時、隈倉さんも飲みに行かねぇかな?」

スミスの発言に、一砂は目を輝かせだした。そして、

「スミス!天才だ!!」
「ただなぁ、俺らが誘ったんじゃ意味ねぇじゃん?どうやってこう、自然に、偶然的な登場にするか、」

「そこは俺に任せろ!」
「「会長?!」」

突然の登場に肩を跳ねさせた二人だったが、会長はそんな事気にせず大きな声で話し出す。

「で?その日はいつだ!?隈以外にも連れていきゃ誤魔化せんだろ!」
「ちょっ、声がでかいですって!」

「今日確か対局があるから来っ」

スッと控室へ入って来た大きな影に、口を噤んでゆっくり振り返るスミスと一砂。
そこに居たのはもちろん、

「お、おおおはようございます!」
「押忍!ざっす!!」

しどろもどろで挨拶する二人に挨拶を返していれば、

「隈!丁度いい時に来た!今日は飲みに行くぞ!」
((今日!!?))

「今日ですか?」
「おう!だから対局が終わっても帰んじゃねぇぞ!」

会長はそれだけ言って、笑いながら控室を出て行った。
残された三人、というか一砂とスミスは正座をして気まずそうに下を向いている。

「何があったか聞いても良いですか」
「!!あの、ですね」

「俺たちが友達と飲みに行くって話てたら、会長がきまして」
「・・・そうですか」

「「・・・((会長のばかやろー!!))」」

それだけ言って、開いているテーブルの前に座った隈倉に背を向けて小声で話し出す二人。

「どどどどどうするスミス!!!?」
「どうするもこうするもっ、優に今日行くって連絡しなきゃだろ!」

まさかこんなすぐになるなんてと、二人で慌てて携帯を取り出すのだった。
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