短編集2(夢)
□グリンパーチ2
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この日も好きなようになぶられて眼を閉じた。
次に眼を開けるときは、真っ黒の天上が見えるはずだったんだけど、
「・・・?」
見えたのは真っ白な天井だった。
体は固定されていて動けなかったから、眼だけを動かしてまわりを見てみる。居たのは、黒いローブを来た小さなおじいさんだった。
「ん?あぁ、起きてしまったのか」
しわしわの顔で私の顔を覗きこんできた。
「楽にしとれ。今からお前さんの体に特別な細胞を入れるからの」
そう言ってカチャカチャと何か分からない機材を準備し始める。
私は、また天上を見て眼を閉じた。
今から何をされるのか、あまり興味が無かったのだ。
生き残っても今と変わらないだろうし、死んだら死んだで、嬉しいかもしれない。
腕に注射器を刺されたのだろう事がかすかな痛みで分かった。
それから、
「っ!!!!」
熱くなって、痛いのかしびれるのかなんなのか。
口から血が流れていく。
目の前で火花が散っている。
頭蓋骨をかち割られて脳みそをかき回されているような気がする。
体中の血管が切れて、肉を引きちぎられている気がする。
「っ!つっっつっ!!!!」
「お主、声がでんのか?」
ただただ、口を大きく開けて詰まりながら荒く息をする以外できなかった。