血塗れた夢

□悪夢
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爽やかな風が吹く4月俺(一条葵)は今とある学園の校門に立っていた


今日からこの月城山学園に通うことになっている


普通の高校とは違うのは外見は城か!!って言うくらいの校舎で校門の奥には何故か噴水が神々しく流れている



俺はその学園に高校一年として入学するのだ



初めてのお城に目を輝かせる俺の横で溜め息を付く奴が一人


「なぁなぁ!凄くねぇか?初めて見たよこんな城」


ワクワクしている俺の隣でさも興味ないって顔してる奴(矢吹神)が呆れ顔で見る



「城…じゃなくて校舎だからな?」


そう言いながら先に行く矢吹の後ろに付いて行く



「待ったく…私立はこういう感じ何だけど?」


呆れ顔で神が言うもんだから俺は顔をムスッとする


「どうせ俺はお子ちゃまですよ〜」



「ったく…可愛い顔台無しだな」


神の一言に俺は尚更ぶすっとする


「可愛くない!」


「ったく…いい加減自覚しろよ?今日から男子こうなんだから…そういう顔をすれば寄ってくるぞ?」


神の言う言葉に意味が分からずキョトンとすると耳元で言われる


「男に気をつけなよ」


クックッと笑う神に顔を赤らめる俺


(何ちゅう奴だ)


そんな俺の気持ちなど察するはずない神は俺の手を掴むと


「早くクラス見るぞ」


言うと生徒達が群がっている所に向かった


クラス表があるのは分かったのだが…流石に人が多すぎてなかなか自分の名前が見えない


一生懸命にjumpするが身長が170センチしがない俺には見えない


「くっそ〜こんだけ多かったら見えないって」


悔しがっている俺に
隣にいた人が声を掛けてきた

「名前なんて言うの?」


俺は声を掛けてきた奴に顔を向けたが言葉が出てこなかった


だって…そこにいた奴は人間とは思えないような美貌の持ち主の男だった



あんまりにも間抜けな顔をしていた俺に笑うソイツに尚更見とれてしまった


髪はサラサラの茶髪で目はカラコン入れているのか綺麗な茶色

目はキリッとした切れ長で溜め息したくなるくらいのイケメンだ



暫く見とれていたのだろうイケメンは苦笑すると

「そんなに見つめられると流石に照れるんだけど?」


その言葉で我に返った俺は平謝りする


「あんまりにもイケメンすぎて見とれてた」


フッフッと笑うそいつの笑顔に暫く見とれる俺



(アカン!綺麗過ぎるやろ!)


「取りあえず名前教えてよ…教えてあげるから」


ニッコリ笑うソイツに少し照れながらも


「一条葵」


そう言うとソイツは腕の中にあるファイルに目を向ける
 

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