魔法少女リリカル00 〜世界を越えた超兵の話〜

□第06話 模擬戦(対フェイト戦)
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はやてside


時刻は昼の13時を回り始めた頃、うちは新設された屋外訓練場に向かっていた。

「ん〜、案外と普通やな」

何枚かの書類をパラパラとめくる。ハプティズムさんの検査に関しては午前中の検査では特に異常はないとシャマルから報告書を渡された。

「魔力ランクはC、身体測定では頭に傷がある以外は問題なし、全くもって健康体…」

後は当人の運動能力やな。果たして何処まで出来るのか、楽しみや。なんせハプティズムさんの相手は現役執務官のフェイトちゃんやし。

「まぁ…相手が相手やし、ハプティズムさんは負けると思うけどな」

「はは…手厳しいね」

「そりゃそうや。執務官がそうそうやられて…!?」

バッ!、と後ろを振り向くと、そこには苦笑いを浮かべるフェイトちゃんとハプティズムさんがいた。

「い、いつの間に?」
「いや、ついさっきだよ」
「今の、聞いてた?」
「…………」

あちゃ〜!やってもうた!!独り言を、しかもハプティズムさんが負ける予想を聞かれるなんて、どないしよ!?

「まぁ、仕方ないよ。僕は昨日、初めてデバイスを使ったんだしね?」

しかもハプティズムさんにフォローされてるし!

「でも…そうだね。ただ負けるつもりはないよ」

見ればハプティズムさんは穏やかな表情に、真剣な眼差しをしていた。

「勝つつもりなん?」
「出来れば、ね」
「手加減はしないからね?アレルヤ」
「挑むところさ、フェイト」

お互いに視線を交わし、闘志を燃やすフェイトちゃんとハプティズムさん。
ん?いま、ハプティズムさんフェイトちゃんの事を名前で呼んだ?

「なんや、二人だけ名前で呼び会うなんてずるいわぁ〜」
「ずるい…のかな?」
(ハプティズムさん、ええ男やしフェイトちゃんに春が来たってことかいな?)
(え!?そ、そんなんじゃないよ!///)

うちはフェイトちゃんに念話で話しかけて冷やかす。念話はハプティズムさんには聞こえてないから、彼は不思議そうにうちとフェイトちゃんを交互に見ていた。

「ハプティズムさん。フェイトちゃんのこと名前で呼んでるみたいやし、うちも名前で呼んで欲しいなぁ?」
「うん?いいのかな?」
「ええよええよ、部隊長が許可したる」
「わかった。なら僕のこともアレルヤで呼んでくれるかい?」
「もちろんや、アレルヤ」
「ありがとう、はやて」

笑顔でこちらに手を差し出してきたアレルヤの手を握り返して握手をする。
おー、やっぱり細く見えてるけでやっぱり鍛えてるのかしっかりとした手やなぁ …。

「はやて?どうかしたのかい?」
「へ?あ、いや、何でもあらへんよ」

手を放してアレルヤの顔を見ると、彼は優しげに微笑んでいて、うちはちょっと気はずかしさを感じて早足でその場から歩き出す。
その後、うちらは屋外訓練場に到着。辺りを見回すとなのはちゃんが空間モニターで訓練場の設定を入力していたのでソコに向かう。

「新設備の調子はどないや、なのはちゃん」

「とてもいい感じだよ、はやてちゃん。あ、フェイトちゃんとハプティズムさん、おはよー」

「お疲れ、なのは」

「昨日はありがとう、高町さん」

「にゃはは。いいよいいよ、気にしないで♪それより、今日はフェイトちゃんと模擬戦って聞いたけど大丈夫?」

「ハハ…はやてにも同じような事を言ったけど、やるだけやってみるさ」

そう言い残してハプティズムさんとフェイトちゃんは屋外訓練場に出来た廃墟群へ歩いて行った。
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