魔法少女リリカル00 〜世界を越えた超兵の話〜
□第02話 ファーストコンタクト
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アレルヤside
チチ…チチ…
「うぅ…まぶし…」
鳥の囀りと目蓋越しに感じる眩しさに僕は目を開く。
「なんで、空が見えるんだ?」
目に映る景色は空の青一色で、背中からは草と地面の暖かさを感じた。
「此処はいったい…」
寝ている体を起こして周りを見渡す。
寝ていた場所は草原のような場所で周りは森に囲まれている。
…現在地が分からないけど、どうやら地上にいるみたいだ。
「うぅ…頭がフラフラする…」
なんか、始めてお酒を飲んで酔っぱらった時みたいな感じだ。
「ハレルヤ、大丈夫?」
……反応がない、寝てるのかな?仕方ない。居るのは分かってるし、取り敢えずは自分の状況を整理してみよう。
「確か…イノベイターと戦っていたよね、宇宙で。それで、ファングにヤられて…どうなった?」
思い出せない。そもそも、アリオスは何処にあるんだろう?何故、僕はパイロットスーツじゃなく、ソレスタルビーイングの制服を着てるんだろうか?
それに…忘れたらいけない事を、忘れている気がする。
「…アリオスは不正アクセスされたら10秒で自爆するから大丈夫だと思うけど…。……通信を送ってみよう。誰か気づいてくれるかもしれないし」
分からない事を考えてもどうしようもないか。
ついでに持ち物も確認する。ハンドガンが一丁に弾が20発、通信機、ガム、あと…
「なんだろう、コレ?」
胸ポケットから手のひらサイズのオレンジ色のクリアプレートが出てきた。
プレートの中央にはソレスタルビーイングのマークが描かれていて、ほんのりと明滅を繰り返していた。
「…ま、いいか」
ハンドガンとプレートをしまい、通信機で連絡をとってみる。
「……駄目だ、誰も出ない」
通信機をしまい、空を見上げる。…どうやら、僕は完璧に仲間とはぐれたみたいだ。