剣の章

□救出
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秀樹と里美は今まさに魔物の群れの餌食となろうとしていた。

その時…

2人のピンチを大輔が駆け付けた。

里美
「大輔君!」
秀樹
「助かった…」
「オレたちは今、王様の罰で動く事ができないんだ。」
「頼む、助けてくれ!!」

秀樹が大輔に必死にお願いした。

だが、大輔は…

大輔
「“助けろ”ったってこんな大勢の魔物…」
「“僕にどうしろ”と…!?」

元々臆病な大輔は、足をガタガタと震わせながら言った。

秀樹
「何だ王様メール見てないのか!?」
「いいから念じろ!」
大輔
「ね、“念じる”って…」
秀樹
「いいからツベコベ言わずに念じろ!!」
大輔
「わ、分かったよ…」

そう言うと大輔は、言われたとおり念じてみた。

すると大輔に与えられた『サイコウェポン』は…

何と巨大な肩掛け用の財布だった。

大輔
「な、何これ!?」
里美
「『サイコウェポン』が財布って…」
大輔
「僕にこれで、どうしろと…?」
秀樹
「まだ諦めんじゃねぇ…」
「財布でも何でもいいから、とにかくソイツで攻撃するんだ!!」
大輔
「わ、分かった、やってみる…」

大輔は取り敢えず財布の中身を確認すると、数枚の金貨を取り出した。

大輔
「なるほどそう言う事か…」
「“お金持ち”の僕にはぴったしの武器だね。」

大輔は1人で納得すると、手に取った数枚の金貨を魔物の群れへと投げつけた。

金貨が鋭い刃となって魔物の群れを襲う。

魔物の群れが金貨攻撃によって倒されると、秀樹と里美も動けるようになった。

秀樹
「た、助かった…」
里美
「ありがとう、大輔君。」

大輔は2人のほうへ駆け寄ると、今までの経緯…

自分が王様ゲームの命令で翔太の彼女、美咲とやった事…

そして翔太の恨みを買い、自分が“死ぬ”と言う命令を下された事…

、を話した。

これで王様ゲームは決して偶然などではない事が、3人のなかではっきりとしたのだった。

最後に秀樹が大輔に質問した。

秀樹
「所で、美咲の身体どうだったよ?」
大輔
「え、えーと…」

大輔が戸惑っていると…

大輔の携帯が鳴った。

【送信者:王様/件名:王様ゲーム/本文:服従確認/END】
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