僕らは猫である
□ハジメマシテ
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“見知らぬ道路沿い”
とある見知らぬ道路沿いに、段ボールが落ちていた。
中には薄汚れた布切れと、二匹の猫。
道路上には、親猫だったであろう、猫の死体。
太陽が子猫を容赦なく照らす。
兄「うう…………ん。」←兄妹の会話は猫語です。人間にはニャーとかに聞こえます。
兄「ハッ!此所、どこだ?」
目を覚ました兄。
妹「……ん、兄ちゃん?」
続けて妹も目を覚ました。
兄「…………これ、段ボール?」
妹「兄ちゃん、なの?」
今、妹はまず先に質問をした。
兄「え?当たり前だ……………………マジ?」
妹「…………肉球。」
兄「…………尻尾。」
猫になった兄妹。
誰か拾ってくれるだろうかと不安になる二人だった。