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□5.俺はずっと好きだから
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昨日の一件から無事に仲直りができた。

まぁ、一方的に私が避けてたんだけどね…

私達はまた放課後の屋上で過ごしていた。

『そう言えばさ』


「うん」


『一十木くんってどうして私が好きになったの?』


突然の質問に驚いた彼はコーラを吹き出す。


「ごほっえ、どうしたの?」


『気になって』



一十木くんは顔を赤く染めて少し目を泳がせる。


そしてぎこちなく口を開いた。



「あの、さ七海は覚えてないかもしれないけど、俺達中学生の頃一回だけ話したことあるんだよ」


『え、』


あれ、あったっけ?
記憶にない。



一十木くん曰く河川敷でたまたま子供達と遊んでいた日、
一人の男の子が転けてしまったらしい。


彼は絆創膏も消毒液も持っていなかったためとにかく近くの川で傷口を洗っていた。



河川敷…
ああ、そう言えば…




私はあの日犬の散歩で河川敷を歩いていた。



すると向こうから子供の泣き声がする。

かけ足でその場に向かうと一人の青年と小さな男の子。

青年は一生懸命傷口を洗っていた。



けがしちゃったのか…





 
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