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□4.嫌ってくれるまで諦めないよ?
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「ねぇっねぇってば!」


一十木くんはいつものように声をかけてくるけど私は完全にシカトしている。


ギュッと胸を握りつぶされるみたいに息苦しい。

原因は昨日の放課後だ。


いつものように一十木くんと帰っていると一人の女の子。


「あ、の一十木くん。話があるんだけど…」


「俺?」



靴箱でずっと彼を待っていたのだろうか

やっと来たと安心している表情。


でもそれもみるみる頬を赤く染めていく。


私のことに気づかずに彼女は彼にあの言葉。





「ずっと好きでした。付き合って下さい!」


私の心臓から鈍い音が聞こえる。

後頭部を殴られたような感覚で全身がしびれた。


「あ、ありがとう。でも、ごめんね」


彼なりの優しい一言。
告白した少女は泣きながら走っていった。


一十木くんは自分の髪をくしゃくしゃとして私の方に振り向く。


「帰ろうか?」

『う、うん』




帰り道はいつも騒がしいのに今日だけは終始無言。


彼の切なそうな表情を見るとあの子のことを考えてるのかなと感じて苦しくなった。







 
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