*short* 恋スル?

□『おかえり』/D2
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((IN 自宅))

はぁ〜・・・。
つまらない。

はぁ〜・・・。
さみしい。

最近溜息ばっかりの自分がなんだか情けない。
雅博と一緒に住むなら、こんな覚悟できてたのに・・・。

雅博が名古屋に帰って3か月。
ありえないくらいに寂しい・・。

こんなことばっか考えてて、
作った夕ご飯の量に我に返る・・。



.....なんで二人分作ってんの.......


今まで平気だったのに・・
3か月を過ぎてこんなことしちゃうなんて。
自分が馬鹿すぎて・・。
でもやっぱ隣が寂しくて・・。

一気に涙があふれてきた。


『・・・っ・・・うぅ〜・・・』

会いたくて会いたくて
大きな掌でぎゅっとしてほしくて。

でもその人はそばにいなくて。

『まさ・・っひろぉ・・っ・・』

‘一緒についてくる?’

そんな雅博の言葉はすごくうれしかった。
でも彼の仕事上、メンタル面での不安は作るもんじゃない。

支える立場の私がこんなんじゃあ・・・。
でも好きな気持ちは抑えられるはずがない。

『会いたいっ・・よぉ・・はやく・・帰ってきてよ・・・っ・・』

「だからー、そんな寂しいなら来いって言ったのにー・・・。」


・・・・・え・・??

「そんな顔してー・・」

私の頬の涙をすくう手は私の愛する人の手。


『な・・なんで・・いるの・・?』

「んー?ななこが泣いてると思って♪」

ニヤッと笑う彼に
愛しい気持が積ってく。

一気に涙があふれ出した私を
やさしく抱きしめてくれた。

「ごめんごめん。待ったよなぁ・・」

あやすように頭をなでてくれる。
なんでこんなにやさしいのかな・・。

『まさっ・・ひろぉ・・うぅ〜・・』
「はいはい。ごめんごめん。」


会いたかった分、寂しかった分、
つまんなかった分、会えなかった分・・。
たーんと甘えていいかなぁ・・・?

「いっぱい甘えていいからね。」
『・・え?』
「会えなかった分、一人にさせた分、ぜーんぶわがまま聞いてあげるから。」

この人は・・・全部お見通し。
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