鏡の国の王子様
□第一章:出会い バータ&ジース編
1ページ/4ページ
「たまにはこういうことも悪くないな」
バータは、庭園の中心あるバラ園に来ていた。
広大な面積を有するバラ園は、迷路のようになっていた。
「ふんふんふ〜ん♪」
バラの手入れを頼まれたバータは、鼻唄混じりで作業をしていた。
文句を言っていたわりには飽きもせず、黙々と仕事をこなしている。
意外と器用らしく、ハサミを動かす手もさまになっており、手際よくバラの棘を取り除いていた。
それから数時間。
突然、バサバサバサーーー!!!!と大きな音がした。
「な、なんだ?今の音は!」
バータは作業の手を止めて言った。
「すぐ近くみたいだな。ちょっと気になるな・・・行ってみるか・・・」
バータは音のした方へ行ってみることにした。