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お礼のお話は今回も全3部構成です。
第三話はいつも通り3%の出現率です。



☆《第二話》




…で、冒頭に戻るわけだが。
「………鬼ごっこってこの状態でどうやれっつぅんだよ。」
「目も手も使えないハンデだらけの土方君に銀さんもハンデを負ってあげよう。」
イチイチムカつく野郎だな…クソ。
「銀さんにちょっとでも触れたらお前の勝ちでいいよ。」
「ふざけんな、それのどこがハンデだ!」
「えー?銀さんの事、捕まえる自信ないのーぉ?」
イラ…ッ
この野郎、どこまでも人をおちょくりやがって…!
「上等だコラ。テメェのどこを食い千切っても文句言うんじゃねーぞ。今度は痛い痛い詐欺なんざきかねェからな!!」
「詐欺ってお前ね…あれマジで痛かったんだからな!」
「うるせェ!今は俺が被害者だ!!」
「はーい、じゃあ銀さんの事、捕まえてご覧なさーい。」
「クソ…とんだ茶番だ。」
音だけで銀時の居場所を追う。
斜め右、…いや、目の前に移動……
音の方向に向かって一歩足を踏み出すと、今度は後ろから音が聞こえた。
「チョロチョロと小賢しい…」
「おいおい、そりゃ悪役みたいなセリフだな。」
銀時は楽しそうに俺の耳元で囁いた。
「っ……」
そこか、と頭突きする勢いで振り向いたが、そこには何もなく………
「危ねー危ねー……また顎やられたら今度こそ悶絶もんだもんな…」
聞こえてくる声は……下かっ!
ドスッと踏み潰さんばかりに力一杯足を振り下ろすも、ゴロッと音がして避けらてしまった。
「お前ねッ!そんな力一杯攻撃するような事しないでくんない!?危ねーわ!!」
「チッ…踏みそこねたか…」
「ほんと怖い、この子!」
「テメェが俺をこうさせてんだろう、がッ…!?」
声のした方向に振り向いた瞬間、足がソファに当たり、思い切りソファに突っ伏してしまう。
「痛ってェ…」
「おいおい大丈夫かよ?」
ちょっと心配したのだろう、少し近付いて来た銀時の気配を直様感じ取り、勢いよく身体を起こしてガブリと噛み付いた。
「痛ぇええ!!」
高さ、頬に当たった天パの感触、噛み付いた場所の薄さから、俺は恐らく耳たぶに噛み付いたのだろう。
「フン、捕まえてやったぞ。満足だろう?」
「ナニコレ、全然嬉しくない!痛い!」
「しかしアッサリ捕まったもんだな、白夜叉サンよォ。」
「もうその呼び方辞めてッ!元、だから!元!!っつか、本来コレだけが目的じゃねーし!別に油断した訳じゃねーからな!捕まってやったんだからな!」
「ハイハイ、分かった分かった。オラ、もう終ェだろうが。コレ外せ。」
「まだダメ。」
「あ?」
「まだダメだよ。今日一日は俺が王様だって事、忘れんじゃねーぞ。」
目隠しのせいで見えやしないが、その言い方から銀時が獣のように舌舐りしているような顔が容易に浮かんだ。
「王様を捕まえた土方君には褒美をつかわそう。」
「………いりません。」
だって嫌な予感しかしねェし。
「っつぅか、そもそも何でこんな事しようと思ったのかそろそろ話せよ。」
「別に?いつも喧嘩してヤって終わるからたまにはマンネリ防止、みたいな?」
俺が体勢を整えようとすると、銀時は俺の身体を支えるようにしてソファに座らせる。
大人しくそれに助けられていると、ポン、と背中を軽く叩かれた。
「結局今日もほぼ喧嘩してるようなモンじゃねェか。あんな事はじめなければテメェも余計な怪我しなくて済んだだろ。」
「お前が凶暴すぎるんだよ。もうちょっと可愛くやるかと思ってたのに。」
「可愛く?ハッ…バカ言うな。どう考えても無理だろ。」
この俺が可愛く、だなど。
頭沸いてんのも大概にしろってんだ。
「そこは歩み寄りだよ、土方君。」
「いや、意味解んねェから。っつぅかそろそろ腕疲れてきたからマジで解けって。」
「ダーメ。お楽しみはこれからだろー?」
「っ、ぁ…ッ」
ヌルリ、と耳を舐められ、軽く肩が跳ねた。
「サイアク…、っうあっ!?」
突然ズル、っと足を引っ張られ、ズルズルっと身体がソファを滑る。
「おっ…オイ、何する気だっ」
「何って、エロい事に決まってんだろ。」
「は?ちょ、待…っ……ん…ッ、急すぎんだろうが…ッ」
ガッと足を広げさせられ、太腿の内側を撫でられる。
「前から思ってたけど、お前ってやっぱMの才能あるよな。……もう勃ってんぞ。」
「う…るせッ」
スリ、と包むようにして俺のソレを撫でられ、喉がヒクリと鳴った。
羞恥心に耐え切れず、足を閉じようとしたところで銀時の手に押さえ込まれてしまった。
「こりゃあ、ご期待に添えるように頑張らねーとな。」
銀時の嬉々とした声に下半身がより熱を持った気がした。

<第三話へ続く>






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