Novels.

□一夜の過ち。
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―――

―――――

―『おお〜可愛いぞ〜!』


テレビから聞こえる声。

突然チャンネルを変えた者から見れば、
画面に映ったこの"男"を
女と間違えるかもしれない。

それ程可愛いその"女装男"が
今テレビの中でキメ顔を作っている。

「いや〜本当可愛いな」

俺はふと、そう呟いた。

「まあ我ながらしょ●たんみたいだな〜と思ったよ」

「流石にそれは言い過ぎなんじゃねぇか?(笑)」

「結構似てると思ったんだけどなぁ?」

そう、その画面に映っている女装男とは
あの若手芸人である
平成野武士拳の吉村だ。

そして、俺の隣に居るのもその吉村だ。

即ち、俺は吉村の出演している番組を
俺の部屋で本人と観ているってワケだ。


「しっかしまあ、なかなか好評だったんだぜー?」

「まぁ確かに、あの中ではダントツかも。もし俺が審査員でもお前選ぶし」

「だろぉ〜?まぁ俺は元が良いから女装も似合うって訳だなはっはっは!」

「自分で言うかよ。」


まぁテレビで見るコイツと実際会った時のコイツはそう変わりはない。

一つだけ言うなら…
少し真面目なのかも。
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