オリジナル小説

□でんしゃ。
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寒さが薄くなってきた三月の半ば。

もうすぐ春休み、と浮かれ気味の学生やいつもと同じ辛気臭いサラリーマンがひしめいているこの駅には、ひっきりなしに赤い電車が荷物を降ろし、またたくさんの荷物を乗せていく。

この駅から学校に通うようになって早二年が過ぎようとしている。

若干愛着が沸いてきて、今では電車の中で転寝をするのが日課になっている。

今日は、友達との待ち合わせに遅刻し、1人でホームで電車を待っている。

あと、四分で電車が来るということもあってホームにはたくさんの人が並んでいる。







しかし、いくら待っても経ってもあの赤い箱は来なかった。そんな時、アナウンスが鳴った。






「ただいま、●●駅で人身事故が起きまして運転を見合わせております。申し訳ございません。」
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