捧げもの
□一生の不覚
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こつ、こつ、こつ。
真っ黒なボルサリーノを深くかぶりなおしながら広い廊下を進む。
とある部屋にたどり着き、
無駄に大きな扉を叩く。
「おいツナ。新しい奴が来るって本当か」
「・・・・・・リボーン、ノックするのはいいんだけどちゃんと俺の返事返ってきてから開けて」
「んなこたどうでもいいんだよ。来んのか来ねーのか聞いてんだ」
「来るよ。戦闘員で。しかも女の子。いや、女性といったほうが正しいな」
「ほう、女で戦闘員とは見ものだな」
「すっごく綺麗な人だからリボーンも惚れちゃうかもね」
「俺がんな簡単に惚れるわけねーだろ」
なるほど、来るのは女か。
京子やハルがやけにテンションが高かったわけだ。
「いつ来るんだ?」
「今日」
「は?」
「だから今日」
多分あと一時間ぐらいしたらビアンキたちが迎えに行くって。
と、ツナはどことなく浮き足立っていた。
後で一目お目に掛かるとしよう。
とりあえず喉が渇いていたため、コーヒーを飲みに行った。