小さな物語
□幸せなんてやめた別ver.
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たとえば、ベルとぎこちなく手を繋いでみたり。
買ったアイスを二人で分け合ってみたり。
散歩している犬を見つけて、可愛いねって言い合ったり。
お昼も夜も豪華な食事したり。
夜は夜景が綺麗なところへ行ったり。
そんな物語のような恋愛が私が想像する幸せだった。
現実なんて見たくなくて。
でも目を背けることはできなくて。
ねえ、ベル
私は知っているのよ。
ベルが他の女に愛していると囁いていること。
幸せなんてやめた
(叶いもしない夢を見るから現実が辛い)
(なら、全て失えばいいじゃないか)