小さな物語

□淡い光
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黄緑色の柔らかな光が飛び交う。


漆黒の羽が宵闇に紛れ
まるで宝石が飛んでいるかのようだ。




がさがさと草を踏みしめ、暗闇の中をその小さな光を頼りに進んでゆく。

足元を照らすほど強くは無いが、暗闇に対する恐怖心が少し和らいだ。







背の高い草をかき分けると
ベルが立っていた。








「こんなとこで何してるの」

「星見てた」

「珍しい」





隣に立って見上げてみる。

何億光年と遠く離れた場所で輝く星たちは、
人の形や動物の形を描いていた。
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