長いお話

□おはよう
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まだ夜も明けきれぬ早朝。


一本の廊下を慌しく駆け抜ける影が一人。




その足はまっすぐと行き先を見据えて
前へ前へと進んでいた。








「センパーイ。おはようございまーす」

「うぇ?あ、フランだー」

「おはようございまーす」

「うん、おはよう」





少々寝ぼけ眼ではあるが、笑顔で少女は挨拶を返す。


それを見て満足したのか、フランは「ではまたー」と、廊下へと戻っていった。







「毎朝起こしにくるけど、何でだろう・・・」






おはよう

(少女からその言葉を貰えるだけで)
(少年は一日頑張れるのです)








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