短編

□お兄ちゃん禁止令:翔謙
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お兄ちゃん禁止令5日目


1日目は父親と母親に指摘を受けていた翔太だが5日目となると何もしないようになった

しかし、日に日に翔太の機嫌は損ねつつあったことをまだ父親も母親も謙也も知るよしもなかった




いつものように帰宅する謙也

「(最近は家ん中も静かになったもんやなー、翔太が兄離れしたかしないかでこんなにも変わるもんやねんな)」


そして玄関に入る


「ただいまー」




と そこへ母親が一目散にやってきた

「ちょっと謙ちゃん大変なんよ!!」

「は?!何が?!」

「翔ちゃんが部屋から出て来おへんのよ」

「はぁ?!そんなんたまにあるやんけー、ほっといたら晩飯の時間なったら出てくるわ」

「それが・・・・・鍵もかけとるし何や泣いてるみたいで・・・」

「えっ?!学校で虐められたんちゃうんか?!」

「ちゃうちゃう、謙ちゃんに甘えられんのが嫌でグレてもたんよ」

「俺?!」

「約束破って謙ちゃんと口きけんくなるんが相当嫌やったみたいでここ5日我慢しとったみたいやねんけど・・・・」

「そういうことか・・・・」

「ちょっと様子みたってくれん?」

「おん、分かったわ」





心配する母の頼みもあり、謙也は翔太の部屋の前に立つ

母親も廊下のすみから様子を覗う


「翔太ー!!大丈夫かー?」

翔太が引きこもっているのが自分が原因のため、何て声をかければいいのか言葉の選択に困る謙也


「おーい、聞こえとんやろ?」



しかし全く返答が無い



かと思えば・・・

















ガチャッ


ゆっくりと翔太の部屋のドアが開いた


「おっ、翔太」




かと思えば・・・




「うおっ!!!!!??」

「謙ちゃん?!」


謙也の腕を引っ張り部屋の中へと引き入れた


これには母親も驚愕した




「どないしましょ?!謙ちゃんと翔ちゃんがっ・・・・」


母親は急いで家の裏にある父親が経営している病院へと走った





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