短編

□お兄ちゃん禁止令:翔謙
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謙也:

昔っから近所のおばさん達に羨ましがられるほど俺達兄弟は仲が良かった

確かに喧嘩もするけどちょっと時間が経てば仲直りするし、翔太はええ子やと思う
昔から俺の後ろを「兄ちゃん、兄ちゃん」言うてチョコチョコ着いてきよったし甘えて来よった



せやけど・・・・・・
翔太のその、何と言うか兄弟愛っちゅうんは周りと比べて異常なのかもしれんと思った




朝起こしに来るのも翔太



「兄ちゃん朝やでー起きやー」

「ん・・・ああ・・って!!また翔太かいな!!何でベッドにおんねん!!」

毎朝不必要にベッドに潜り込んできて起こしに来る



学校から帰ると一番に出迎えるのも翔太


「おかえりー兄ちゃんっ♪」

リビングないし自室からわざわざ出てきて出迎える始末
それだけやったらまだ可愛いもんやけど

ギュッ

この腰に抱きついてくるのは何やろか・・・


「翔太それ止めえ言うとるやろ」

「だってー」

「だってやない!!」

お前は俺の奥さんか!!!



風呂入っとるときかて


「兄ちゃん背中流そかー?」

「は?!いらんいらん 間に合うとる!!」

「えー 嘘つくなや」

ガラガラ・・・・

「おいー!!!勝手に入ってくんなや!!」


尋常やないくらい世話焼きで



リビングでくつろいどったら

「兄ちゃ〜ん」

「どわっ!!!!何やねん!!」

勝手に俺の膝使て膝枕しよる
これには流石の両親も呆れ顔で・・・・


そして寝る時


「何で俺のベッドに翔太がおるんや」

「えー抱き枕になったろ思って」

「いらんわ!!早よ自分の部屋戻れ!!」


何故か俺より先にベッドに入っとる
そして追い出したら追い出したで
「じゃあ俺の部屋で寝るまで一緒におって」

なんて言い出す始末
最終的には翔太を寝かしつける俺も甘いねんけどな





こないだ金ちゃんと光が泊まりに来た時の翔太の機嫌の悪さといったら・・・・・






翔太には遅すぎやとは思うけどそろそろ兄離れしてもらわなこのままやとアカンと思うねん
翔太のためにも
俺のためにも

やないと・・・・・








俺一生彼女できひんやんかっ!!!!!






















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