妄想小説
□千羽鶴
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今日もみんなで清十字団でだべりにやってきた。
清継くんがまたパソコンで妙な事やってんなーと思ったら、夏実まで変な事を・・・
「修行に決まってんじゃん!」
うは〜〜〜、防衛意識、高まってるな〜。
って、よく見たら家長もやってんじゃん。
「このマークを見てくれたまえ」
修行も面倒くさいし、そっち見てようかな。
奴良も及川も、サボってるしね・・・あれ?
そういえば、二人が特訓をやっているのを見たことが無い。
奴良のやつは、どうやってか特訓をかわしているし、及川は奴良にくっついて離れないから、やっぱり特訓を受ける事が無い。
んんん?
・・・まぁいいか。
清継くんの講釈も夏実の修行も終わったみたいだし、例の作業に突入だな。
それいけ、夏実!
「あ、みんな。手伝ってほしい事があるのよ。」
「え?何?」
「もちろん手伝うとも!私にできる事なら、何だって言いたまえ。」
「ありがとう。実はね・・・」
今日は、夏実のお婆ちゃんのお見舞いに行く日。
千羽鶴を折るってことで、夏実と私の二人で頑張っていたんだけど、ちょっと間に合いそうにない。
そこで、清十字団のみんなに手伝ってもらう事にしたのだ。
む、島の野郎、今日はサッカーか。
肝心な時に役に立たん奴だな。
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「よし、これで千羽〜〜〜〜!」
「ありがとう、みんな!」
いやー、やっぱ人手が多いとペースが違うね。
「「ごきょーりょく感謝です!」」
「なに、当然の事をしただけさ!」
「おばあちゃん、早くよくなるといいね。」
こういう時は、清継くんは非常に頼りになる。
ガッカリな時もあるけど、やっぱかっこいいよな〜。
・・・って、奴良と及川の二人、またいちゃついてやがんな。
「つらら、見てこれ。パタパタ鶴。」
「ひいっ!!どういう事です!?」
へー、奴良の奴が、あんな事して喜ぶなんてね。
及川が驚くのを期待して楽しんでるようにしか見えないし、ああいうので驚くって知ってるからやってんだろな〜。
てことは、やっぱり二人って昔からの知り合い・・・だっけ?
あれ?家長は及川の事、知らなかったような・・・
ま、あれだ。今はどうでもいいから、スルーしておこう。
しっかし驚かして喜ぶなんて、まだまだガキだよな〜、あいつ。
さ、バカップルを放っといて、さっさと見舞いに行こうか。
end