戯言/人間シリーズ
□ただの会話
1ページ/1ページ
「Hi!ぜろっち!」
なぜか頭が英語な言葉でいきなり出夢が俺に抱き着いてきた。
「出夢!?突然現れたかと思うと人に抱き着くな!!」
心臓に悪いからな。
「えーいーじゃんいーじゃん、……僕達の仲だしっ」
ポッと赤らめた頬を押さえつつ出夢は言う。
なぜそんな言い方をするのか…。
俺が思考に浸っていると出夢は突然声をあげた。
「あっ!!」
「あ?いうえおとかいったら殴るぞ」
「そんな低次元なギャグ言うわけねーじゃん!!ぎゃはははは!!」
うぜぇ。
「じゃあなんであっ!!とか言ったんだよ」
「だってほら…僕ってばなかだしとか言っちゃったよ…ぜろっちってばいやらしー」
またも赤らめた頬を押さえつつ言う。
「ていうかなんでそれで俺がいやらしいっていう発想になるんだよ!!」
「え?ぜろっちって女の子…って僕は男の子だけど、に恥ずかしい隠語を言わせて楽しむ趣味があるんだろ?」
「お前誰からそれを聞いた!!そして俺にそんな趣味はない!!」
いや、誰から聞いたも何も出夢の口から出任せだろうが。
「ぜろっちを見てたらわかるぜぇー?だって僕とぜろっちは」
「?」
「せっ●すふれんどだもんな」
「いやちげえよ!!どこぞの欠陥の抱き枕みたいなこといってんじゃねぇ!!」
「む、ぜろっち、僕といるときに他の男の話か?」
「言わせたのは誰だろうなぁ!!」
「しらんがな」
うぜぇ!!
「でもお前…せっ○すふれんどってのはさすがに…」
「でも性の友達だぜー?まさに僕達!!ぎゃはははは!!」
直訳するとそうなんだけどな!!
「いやでも違うだろ…」
「あーあー、それにしても何でぜろっちと話してるとお下品な会話ばっかりになるんだろーなー?」
「それで俺のせいとか言ったらしまいにゃひっぱたくぞ」
「僕…ぜろっちなら叩かれてもいいよ…。優しくしてね…。」
「ぐっ…」
悔しいが可愛い!!
「ぎゃははは!!ぜろっち顔真っ赤ー!」
「うるせぇ!!」
ニヤニヤとこちらを見る出夢。憎たらしい。でも可愛い。
「まぁほんとにぜろっちならいいけどな!」
「っ!?」
なんなんだ、こいつは!
「さーてと」
「?」
「そろそろヤろうぜ!!」
ヤ……!?
「なななな、なんでだよ!?」
「殺ろうって意味なんだが?」
「それもなんでだよ!?」
しかもこのタイミングで!?
「だってしないと僕欲求不満で死んじゃう」
「勝手に死んどけ!!」
「あーそういうこというんだーひっどーい」
ひどくて結構。
「そんな酷いぜろっちには負けたら罰ゲームなー」
「なにっ!?」
「そんじゃ、はじめっぞーぎゃははは!!」
「ちょっま、わ、」
数時間後、そこには罰ゲームとやらを受けさせられている俺の姿があった。
畜生。