戯言/人間シリーズ

□いーちゃんのアホ毛
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「いーちゃんだーやっほー」
「やっほー」

そういって相変わらずの無表情で片手をあげるいーちゃん。
今日はいーちゃんが僕様ちゃんのマンションに遊びに来てくれたんだよ。とっても嬉しいんだな。にゅふふ。

「ねっ、いーちゃん!髪結んで!!」

「別にいいけど」

「わぁい!うにー、いーちゃんに結んでもらうと僕様ちゃんの頭皮が刺激されてとっても気持ちいいんだよ。そしてなんだかえっちぃ気分になっちゃうんだな」

「お前いっつも髪結ぶたびにそんな気分になってたのか」

とかいいつつもちゃんと僕様ちゃんの髪の毛を結んでくれるいーちゃんはとってもかわいいんだよ。
「…………いーちゃん、えっちいことしようぜ」

いいつつ自分の服をはだけさせる。

「だが、断る」

「ヘタレ」

ぐいっ

「いーちゃん、痛いんだな」

「そりゃあ髪の毛引っ張ったら痛いだろうよ」

「…………………」

「ごめんって、友」

「赦す」

「さすが友。やっさしー」
「でもねー……」

「うん?」

「………………」

「…………?」

「………………」

「えーと…」

「………………」

「友、髪結びおわったよ」
「うにっ!」

「どうした?友」

でもねー……そのかわりに


「いーちゃんのそのアホ毛を触りたいな」

「え?アホ……え?」

混乱しているようだけど別に構わない。

「いいよね!!」

もぎっ!!
僕様ちゃんはいーちゃんのアホ毛を触った。

「っ!?」

瞬間いーちゃんの表情が固くなる。

「と、友?」

「うーん…」

感触は普通の髪の毛と変わらなかった。

さわさわさわとその感触を楽しんでいた時いーちゃんの反応がおかしくなった。
「んっ…」とか「ふぁっ」とか


なんだかえっちい声を出し始めたのだ。

心なしか顔も赤くなってるんだよ!?
ていうかかわいい!かわいい!!

「いーちゃん、ど、どうかしたのかな?」

「なんでもないっ…なんでもないからっ」

「でも」

「も…友、いいだろっ」

そう言っていーちゃんは僕様ちゃんの手をアホ毛からどけた。

うに…残念。


「友…お願いだからもうするなよ…」

いーちゃんが冷ややかな目でこちらを見つめる中僕様ちゃんは誓ったのだった。

またいーちゃんのアホ毛を触ると。

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