Short Story

□お勉強しましょう
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※九作寄りです



『さて、しろちゃん。ついにこの日がやって来ました』

「そうだね」

『突撃準備は出来た?』

「もちろん」

『では…』

息をスウッと吸って、ある部屋の襖を開く

『「勉強教えて下さい!!!!」』

「「断る」」

ある部屋とは、二年い組3人の部屋

私としろちゃんを冷たい目で見たのは左近とろじ

唯一冷たい目じゃなかった久作も、生暖かい目だ

そりゃ、3人とも勉強してるところに乗り込んだのは悪いけどさぁ…

そこまで邪険にしなくてもいいのにね?

「バカにはいくら教えても無駄」

「僕等だって勉強したいんだから」

『そこをなんとか!!』

「しろには教えてもいい。けど、絢乃はヤダ」

「絢乃、飲み込み遅いんだもんな」

その点しろはちゃんと教えれば出来るもんなー、と笑う左近とろじ

酷いよ2人とも!!

そこまで言わなくても…!!

『久作はそんなこと言わないよね??』

「え…!? う、うん」

久作は本当に優しい…!!

左近とろじはみんなからツンデレと言われている

でも、私にはデレの欠片もない

差別だよねぇ

「分かんないの、どこだ?」

『んーとねー…。この辺全部!!』

「………」

久作、久作

考えてる事が隠しきれてないよ

何こいつ…、って顔してるよ

『ごめんね?』

「いや…」

やっぱり、無理があるかなぁ

前々からちゃんと勉強しておけばよかったなぁ

「絢乃、」

『ん?』

「やるんだろ? ちゃんと教えてやるから」

『ありがとう…!!』

久作は優しいな、誰かさん達とは違って

今の私には、久作が菩薩様のように見えるよ

『よろしくお願いします』

「ああ」

教えてくれる久作のためにも、ろじと左近を見返すためにも頑張らないと!!


お勉強しましょう


見て見て、左近にろじ

うげっ、絢乃が80点だと…!?

そんな馬鹿な…!?

久作のお陰だよー、ほんとありがとう

いや、絢乃が頑張ったから

わー、久作照れてる

しろ、五月蝿い…っ










二年生でほのぼのかギャグを目指したのに久作寄りになってしまった…
二年生は難しいですね。。

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