お題
□不安と期待と
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『うぁー…』
ヤバイ、本気でヤバイ
どうしよう、全然自信ないよ
受験本番前、最後の模擬試験
が、ついさっき終わったところ
手応えなんて、分かんない
感じる、とか以前に今まで手応えなんて気にしてなかったし
「絢歌ー」
『何だよぅ、勘ちゃん。余裕そうだな』
ヒラヒラと手を振りながらやって来た勘ちゃん
ちくしょう、いつも5位以内の余裕か!!
「結構出来てたよ？」
『うそ…』
「や、本当だって。回収中にパッと見たけど、8割近くいったんじゃない？」
信じられないよ…!!
今まで良くて6割だった私がだよ!?
「ただ、兵助は8割近くじゃ不満だったみたいだよ」
『えー…』
「8割5歩は最低だって言ってたかな」
8割5歩って、各教科85点が最低ラインじゃん…
流石は兵助
言う事が違うなぁ…
「そう言う兵助は、全部95点前後らしいよ」
『きゅーじゅーご…』
未知の世界すぎて想像も出来ないよ
「推薦も確実に貰えるから、多分兵助が一番に決まるね」
『推薦か…。勘ちゃんは推薦じゃないの？』
「俺はちゃんと試験やるよ〜」
『でも、推薦貰えるレベルでしょ？』
私が言うと、勘ちゃんは私をペシンと叩いた
「俺は、皆で試験を乗り越えたいの!!」
『はぃ…』
「一緒に頑張るんでしょ？ 先に合格なんて出来ないよ」
そう言って笑う勘ちゃん
「だからって、兵助を責める訳じゃないよ？ 兵助は学校の顔として推薦されるんだから、それなりにプレッシャー感じるし」
『そうだね』
勘ちゃん、そんな風に考えてたんだ…
とにかく受かる事しか考えてなくて、そんなに深く考えてなかったな
「ま、何にしても…。結果が楽しみだね!!」
絶対合格するんだ
私に改めてそう思わせてくれた勘ちゃんに、感謝しなくちゃ!!
不安と期待と
勘ちゃん、見てよこれ!!
おお!! 国語と社会が80点越え!!
英語は惜しかったの!! あと3点で80点だったのに…
数学と理科も70点越えたな〜
良かったよ〜!!
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