お題

□恋は邪魔者?
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『ねぇ、雷蔵』

私達以外誰もいない、放課後の図書室

高校受験を控えた私と雷蔵は学校の図書室で勉強

兵助と勘ちゃんと三郎は勉強出来る

ハチは…何処かに行った

だから、ここには私達二人だけ

「どうしたの?」

『私達は現在進行形で付き合ってるよね?』

「そうだね」

『私達、このままでいいのかな?』

受験生が恋なんてしていていいのか

それが不安だった

勉強が出来る訳でもない私が、恋愛をしながら受験を迎えられるのか

向かい側に座る雷蔵は手を止め、私をじっと見る

「絢歌はどうしたいの?」

『分かんない。でも、私の友達は皆別れるの』

「受験生だから?」

『うん。合格するためだって』

「絢歌も皆と同じ考えなの?」

真っ直ぐ見つめてそんな風に聞かれると、悩んでしまう

『私は…』

「皆はさ、何かを我慢すれば願いが叶うかと思ってるだけだよ」

『?』

「本当にお互いが好きだったら、支えあって乗り越えるべきじゃない?」

ふわり、笑って言う雷蔵

確かに、と納得いく事を言う

「僕は、絢歌と支えあって合格したいな」

『雷蔵…』

「一緒の高校、行くんでしょ?」

皆で一緒の高校に行く夢

兵助達には少しレベルが低いみたいだけど…

私達にはやっとのレベルのところ

『そうだね。皆で高校行くんだもんね』

「うん。だから、別れようなんて言わないでね」

『ごめんね、雷蔵』

「いいよ。じゃ、勉強しようか」

助け合って乗り越える

皆で一緒に高校に合格するために…


恋は邪魔者?
(答えは"いいえ"
別れるなんて、言わせない)


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