黒き者の姿


□No.8 孤島と遺跡
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東西でのバトルが終わり、葉桜は一人孤島が見える場所までやって来ていた。
その孤島は、周りを完全に海で包囲されているにも関わらず、離れた陸地から見える存在感は大きい。

ディスガル《なー。あんな所にホントに居んのかよー。》
『あくまでも仮説の話だ。』

葉桜が探しているのは、焔ナオヤの存在だった。
何故そこまで拘るのか。葉桜曰く、彼は嫌な予感の固まりなんだそうだ。

ディスガル《でもよー…。遠くね?ボートで漕いでくにも、そのボート自体ねーじゃん。》
『馬鹿にしないで。ちゃんと頼んであるから。』

葉桜はドラディスガルの言葉に呆れるように呟く。泳いで行くとは言わない、当たり前だが。
 その頼みとは、水面を走り葉桜の前で綺麗に止まる。
そう、自動制御可能のボートだった。スワンボートではない。

ディスガル《うわっ、すげー!よくこんなもんチャーターしてくれたな!お前の親父さん!》
『…………そうね。』

葉桜は自身の父親に対し、呆れた表情でボートを見やる。
本人は一人乗れれば十分だと言ったらしいが、何を張り切ったのか軽く7人は乗れそうだった。
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