☆文章おきば☆
□夏の日のひとコマ
1ページ/1ページ
8月某日・成歩堂法律事務所
真)『・・・ハァ。』
成)『どうしたの真宵ちゃん。ため息なんかついて。』
真)『うん。
なんかね、せちがらい世の中だナァ・・・って。』
成)(急に、どうしたんだ・・・?汗)
『なにかあったの?』
真)『ウン。なるほどくん、今お昼にやってるドラマ、知ってる?
成)『お昼にやってるドラマ・・・って。アノ《ヒトは金のチカラのみでどこまで這い上がれるのか!》
・・・みたいなヤツ?』
真)『うん。(にっこり)』
成)『スゴいドラマ見てるんだね・・・真宵ちゃん。』
真)『そのドラマでね、やってたの。
《世の中おカネがあればなんでもデキるのヨ!》・・・って。』
(・・・ホントにスゴいドラマだな)
真)『アタシ、カンドウしちゃった!』
成)『・・・えぇ!(・・・ホンキか?)』
真)『だって、おカネってホントに大事だと思うよ。』
成)『まぁ・・それはそうだけど・・(まさか真宵ちゃんの口からそんなセリフをきくとは思わなかったな・・・)なんか、ヘンな影響うけてない?(汗)』
真)『だってだって、お小遣いがイッパイあったら、
このアツい季節に欠かせないアレが毎日手に入るんだよ!』
成)『このアツい季節に欠かせないアレ・・・?』
真)『うん。あたし、昨日も食べちゃったもん。ホラ。』
成)『アイスの・・・棒?』
真)『うん。ヤッパリアツい季節には欠かせないよね。
ジャリジャリくんは。』
成)(欠かせないモノって・・・アイスクリームだったのか。)
真)『今月あとゴジュウエンあったら、明日もジャリジャリくんが食べられるんだよ!なるほどくん!!』
(・・・そうゆうコトなのか?)
真)『・・・決めた。』
成)『え。』
真)『アタシ、ちょきん、するよ!』
(コリャまたトートツだな・・・)
真)『それで、イッパイたまったら、毎日朝・昼・晩、ジャリジャリくんを食べるんだよ!』
成)『好きなんだね。ジャリジャリくんが。』
真)『あ。』
成)『なに?』
真)『でも、毎日ジャリジャリくんを食べてたら、当たっちゃうよね。・・・コレに。』
成)『・・・当たり棒?』
真)『毎日食べるジャリジャリくんからさらに当たりが出たら、こりゃもう、《ジャリジャリ長者》だね!』
成)『
(なんだか、急にお腹が冷えてきたぞ・・・)』
成)『でも真宵ちゃん。あんまりアイスばかり食べてると、痛くなっちゃうぞ。オナカ。』
真)『あ。そっか。』
(今気づいたのか・・・)
真)『あ、でも大丈夫だよ。なるほどくん。』
成)『?』
真)『ホラ。あたし、ひとりじゃないから。』
成『え。』
真『二人で食べれば、大丈夫なんじゃないかな?』
成『・・・え!』
真『ホラ。なるほどくんって、お腹も強いと思うな。キット。』
成『い・・いやいやいや。ぼくは食べないからね。』
真『ええ!そりゃないよ!』
成『それはコッチのセリフだ!』
成『そもそも、真宵ちゃんどうやっておカネためるの?』
真『エ・・・!』
成『(・・・考えてなかったのか。』
成『まぁ。真宵ちゃんくらいの歳の子なら、アルバイト、とかかな。』
真『・・・あるばいと?』
(やったこと、ないみたいだな)
成『まぁ、おおざっぱに言うと、カンタンな仕事を手伝っておカネを貰うこと・・・かな。』
真『へぇー。』
成『でも、まだ真宵ちゃんは学生だし。やっぱり、まだいいんじゃな
いかな。そうゆうのは。』
真『でも・・・それじゃあジャリジャリくんが・・・。』
(好きなんだな・・・ジャリジャリくんが。
『しょうがないなぁ。じゃあ、真宵ちゃん、ぼくのデスクの掃除手伝ってくれたら、奢るよ。ジャリジャリくん。』
『ホントに?!』
『うん。なんだったらみそラーメンもつけようか。』
『わぁ!ほんとに!?』
『(すごく嬉しそうだな。真宵ちゃん。)』
真『じゃあ、いっちょぱぱっと片付けちゃおうか!』
成『うん。そうだね。(・・・真宵ちゃんが貯金できる日は、まだまだ遠そうだな。)』
真『でも、いつか自分で山ほどジャリジャリくんを買える、オトナの女を目指すからね。あたし。』
(・・・山ほどジャリジャリくんを買う大人の女性・・・か。なんか、シュールだな。)
成『ああ。がんばってね。』
『うん!』
☆おわり☆