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「ねえコナンくん真合ちゃん!今度園子と有名な夜桜を見に行くんだけど一緒に行かない?」

蘭が家に帰ってくるなり笑顔で言ってきた。

「よっ夜桜!!!???」

「あ、ちょ、真合(素になってんぞ!!)」

「えっ、あ、うん!!(今の反応真合みたい…)」

あ、やば…つい興奮して素が出た…
今ここでバレるワケにはいかないし…
自分の演技力を信じる!!!!

「あ、ごめんね蘭姉ちゃん!真合姉ちゃんが桜好きだって言ってたから私も影響受けちゃったみたい!」

「(おお…さすが真合だな。演技力が半端ない)」

コナンは心の中で納得する。



身体がちっちゃくなってから何度目かな…。
こういう事(園子とか少年探偵団とどこかに招待されていくこと)。
いつも楽しいと言えば楽しいけどゲームに巻き込まれたりハイジャックされたりした。特にシャーロック・ホームズの話はおもしろくなかった。個人的にだけど
だって好きじゃないし。
そのうえ殺人は起こる。
ひど過ぎる。

でも今回は夜桜が見れるっぽい。
桜はめっちゃ好きだし。
夜桜とか特に最高。
事件に巻き込まれようと全
然イケる。


「行く?」

「もちろん行くー!!」

真合ははいはーいと手を挙げた。
コナンは苦笑する。
よくバレなかったなと。

蘭はにこっと笑って園子に連絡した。

「真合ちゃんが行くならコナンくんも行くわよね??」

「うっうん!」

行きたくない。
が、真合がまた危険な目に逢うのは懲り懲りだ。
ということで行く。

「えーコナンも来んのー」

「悪いのかよ(笑)」

「べっつにー!」

コナン来たって意味なくね?
だってだって夜桜に興味なさそうやし。

「また事件起きたらどーすんだよ」

「あ、そうか!ならコナンいるやん!!」

「おー…」

事件か…やっぱ可能性はあるよなー…いっつもそうだし…
じゃー真合は事件のために…

「真合ちゃん!急だけど明日に変更したみたい!!ごめんね!!」

あ、明日っ!!
明日夜桜をお目にかかれるなんて!!!!!
うれしい!!!

「じゃ、部屋で早速用意しなきゃ!コナンっ行こっ!!」

真合はすっごい笑顔でコナンの手を引く。
コナンは頬を紅に染めた。

「夜桜だ夜桜っ!!」
真合は部屋にばたんっと閉じこもる。
そしてコナンは立ちすくしているのに真合はそそくさと荷物を詰めはじめる。

「しったぎー♪「ぶっ…」ど、どした」

「いや…続けろよ」

「おー…

下着…メモ帳2冊…筆箱…木刀…カッター…「いや待て」なにか?」

なんだよ新一…人の荷物確認を何回も何回も邪魔しやがって…

「木刀とカッターはいらねえんじゃねぇか?」

「だってどうせ事件に巻き込まれんじゃん。そうなったら必須用具だろ…

仕方ないな…木刀はなにかとダメだからで博士が改造してくれた真剣を「ダメだから」えー…じゃ…カッター、真剣…」

コナンは愕然として、もう突っ込む気力もなくなっていた。
もう一緒だと…





翌日

「真合ちゃーん!コナンくーん!出発するわよー!」

朝の7時30分。蘭が大きな荷物を抱えて真合とコナンに呼び掛けた。

「はーいっ!」

真合は半端ないテンションである。
しかし移動手段が新幹線と知り若干テンションが下がったようだ。

なんで…なんで新幹線?飛行機が良かった…
あの離陸時のふわっと浮く感覚…最高なのに
なんで新幹線?意味わかるか!



「オイ真合…全部声に出てる」

コナンがこそっと真合に教えた。
はっと気づくと蘭たちの目は真合に集中していた。
視線が痛い。

「なーんちゃって!」

両腕を頭の後ろにやっててへへと笑う。
困ったときは笑え。
これが一番。

「そう?ならいいけど…」

本当、蘭の鈍感さには感謝するよ。
ありがたい。だから今の今までバレずにいる。

「ねっ早く行こ!」

「そうだね」

蘭は私とコナンの手を取って歩きだした。



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