道化ノ詩


□Clownaria
1ページ/1ページ





真実を探して

偽りに身を潜め

溢れそうな感情(ココロ)を

おどけたように隠した



同じ地を踏み

同じ雨を浴びるのに

貴方生きる場所に

何故僕はいないの?



滑稽なメイクで

哀しみ押し殺して

貴方に向ける顔

その“僕”は誰だろう



“僕”は人の笑顔を

作り出す道化

生み出せないもの

ただ真実の愛



砕けた鏡に映ったものは

黒い涙で染まった僕の顔

こんな顔じゃ

貴方に会えないよ

また嘘の面を被った

それこそが嘘と気付かず



欺きの世界に

流されるまま堕ちて

知らぬ間に

悪魔の囁きを信じてた



見上げた空は既に

雲に覆われて

道化の詩(ウタ)はもう

貴方に届かない



万華鏡を覗いた

その中に見えたのは

まるで移り変わる

人の想いの刹那



遥かな旅の果てに

辿り着く先は

遠ざかってたはずの

始まりの場所



夢も現実も同じ色なら

眠って二度と

目が覚めなくていい

だけど貴方を

愛してしまうから

僕はまだここにいるんだ

それが真実と気付かず





[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ