道化ノ詩
□永訣の人
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君へ言葉を紡ぐ事
こんなにも難しかっただろうか
あれから二年
もう逢えない君よ
笑顔と云う魔法も
道には成らぬのなら
此の零れ落つ雫を拭う指も
意味を持たず崩れ去る
今も何処かで
誰かを愛し
明日を信じる君よ
月夜に霞む流星は
叶えてはくれない
幾度と無く重ねた
隻影の祷りを
蒼空を翔ける燕の背に
僕の声無き声を預けて
どうか届けておくれ
遥か遠き永訣の人へ
僕の心はあの日から
何一つ変わる事無く
シリウスの如く輝き続けると
永久に
永久に逢えない
君よ