短いお話
□確かに此処にいた
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小さい瓶の液体が満たされた時、何ともいえない感情が込み上げてきた
(帰れるっていうのに何なのよ)
ちっとも嬉しくなんかない
しばらく見ていないけれどペーターは元気にしていたかしら?
あの人の事ばかり考えてしまう私がいた
「夢から・・・覚めるのね」
そう呟くと悲しくて、どうしようもない
「アリス!!」
そんな中、一匹の白兎が走ってきた。とても心配をさせてしまった
「ペーター・・・」
「どうして帰ってしまうんですか!?・・・此処は貴方にとって幸せな世界なのに」
帰る理由はただ一つ。
「姉さんに心配かけたくないからよ・・・それに私はいつまでも此処にいる訳にはいかないわ」
姉さん、きっと待っている。トランプを取りに行って帰ってくるに違いない
「アリス・・・」
「それにね、私自立しようと思うのよ。いつまでもこうしてゆっくりしている暇はないわ」
ペーターにそう言うと彼は心配そうにこちらを見るだけだった
「さよなら、ペーター。私の大好きな人・・・でもこれは」
夢だから。
夢はいつか覚めてしまうもの
そんな曖昧なものに心惹かれていた自分もいたことは事実で
(・・・・ありがとう、そんな顔をしてくれて)
ペーターは今にも泣きそうな顔をしていた、私のために泣いてくれているそのことが不謹慎だけど嬉しくて・・・
だけど
暗闇の先に光が現れた瞬間、私はそちらに歩き出していた
確かに此処にいた
彼女が消えた瞬間、白兎は涙を流していた
最後に残ったリボンを抱いて。
確かに・・・此処にいたのだと・・・
あとがき
うわ・・・意味不明なのが出来上がりましたWWW
一応主人公は帰ってしまって、リボンだけをペーターに授けたという
切ないですね・・・
まあ私が書いたら切なさが表現できないんですがねW
此処まで読んで下さったアリスさまありがとうございました^^
2012.1.9アリス