Series『現桜』

□番外編The 8th.「ChristmasDinner」
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「・・・本当にやるのか?」

「当たり前よ!」

「うぅ・・・」

葛木桜華が大学生となって初めてのXmas。
高校時代からの恋人と夜、ディナーの約束をしているのだが、約束の時間より前に、理由があって桜華は或る少女の家を訪れていた。
そして、彼女の前には、いかにも手ぐすねを引いていると云う風情の島原女子高3年 鈴鹿千と、少々困った笑みを浮かべる桜華の後輩で薄桜学園3年 雪村千鶴が。

「全く、あの男の為にやってやるのが心外だけどね!」

「お千ちゃん、そんなこと・・・」

千鶴が落ち着かせる様に声をかけるが・・・

「いいのよ、私は!」

千がコンナ事を言うモノだから、桜華が疑問に思い、「知り合いか?」と聞けば有耶無耶にされ、ハッキリ答えを言われてないが、状況的に知り合いなのだろうと桜華は判断した。
それも・・・かなり印象が悪い形での。

「まぁでも、桜華先輩を弄れるなんて、普段じゃあり得ない事だから、ソコは感謝しないとね。」

「弄れるって。」

「だって元が良いのに、放ったらかしにも程が有るわ!」

「「ハハハ」」

千の物言いに、乾いた笑いしか出ない桜華と千鶴。
こう云う事態になった発端は、数日前の保健室の出来事・・・


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