紫雲の蒼写真【第二部】

□バズーカ編C
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骸ヤンデレ注意






骸視点

骸「いつまでいるんですか」

彼女がいると安心する、

いきなり出会ったばかりの彼女にそんなことは言えないが

『帰ってほしいの?寂しいな』

彼女に肢体に僕の持つような傷は無い。

綺麗な体その体の柔らかな肌に傷をつけて、真っ赤に染めたい。

深紅に染まる傷は君が僕のもの、と言う証拠となりうる気がするから。

突然現れた彼女

離れていかないようにと足を砕いてやろうか。

逃げ道すら見つけることができぬよう目を潰してみようか。

もし僕以外に彼女が見える誰かがいるかもしれない・・・

その誰かに救いを求めぬように僕の口で君の口をふさいであげようか。

それとも喉元にナイフで傷をつけて声がでないようにする?

僕じゃない誰かにすがらないように君の細い手を切り落とそうか。

小さな狭く、物一つ無い白い室内に自分と彼女を閉じ込めて彼女が自分しか見なくなればいい
と思う。

抱きしめて、離れられないようにするにはどうすれば良い?

突然表れた彼女はきっと突然消えるだろう。

ふとした瞬間、彼女は僕が作った幻覚なのではないかと思う

幻覚ならば幻覚のままでいい、側にいてくれるなら。

今まで守りたいものはあった、心を奪われるような欲しいものはなかった

この小さな研究所、物自体少ないのだから。

じっと見つめれば照れたように笑い僕の髪をなで頬に唇を落とし抱きしめる。

まるで僕が触れたら壊れてしまうもののように優しく包み込む。

僕は優しさだけじゃ満足しきれなくなり

彼女の体をきつく、強く、離れていかないようにと抱きしめた

優しくされる事に対して焦りと不安と愛しさを覚える。

彼女の優しさは偽りなのではないか、ただの同情と言う薄っぺらい感情なのではないか

欲心がうずく。

優しさだけじゃなく、彼女からの愛情が欲しい、強く痛いほどの。

欲張りだと言われてもおかしくはない、彼女が欲しい。

一人は嫌だ

彼女の真っ赤な血を爪を皮膚を髪を全てが狂おしいほどに愛おしい

なんてよこしまな欲望だろうか

『骸?骸ってば。どうし・・・傷が痛むの?』

骸「違います」

『昨日はごめん、抱きついちゃって…痛かったよね』

骸「別に…」

悲しげな顔をされた、そんな顔がみたい訳じゃないのに。

紫苑は僕にさゆと言う女の話を楽しそうにする、

"会わせてあげたい"、"きっと仲良くなれる"と。

紫苑は楽しそうに話すけれど悲しそうな顔もする

『可愛い』

骸「いきなりなんですか」

どうして僕は彼女を求めるんだろうか

こんな感情しらない…


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