紫雲の蒼写真【第二部】
□休日の海(後編)
1ページ/6ページ
さゆside
「ありゃ?見失ったかも」
先程見かけた金髪の青年、ディーノさんがいない。
「どこ行ったのかな?「ね、君、君ってば!」はぁ…また迷子になっちゃった」
男「君!」
「わぁ!?・・・誰ですか?」
男「君一人?ナンパ待ち?(笑)」
「違います、私急いでるのでっ」
男「ちょ、少しくらいいいじゃん、遊ぼうよ」
「遠慮しま「Chi sei?Lei non deve avvicinarsi a questa donna」ディーノさん!?」
さゆの言葉を遮ったのはディーノさんの声であった
イタリア語らしく、何を言っているかわからない。
けれど、うしろから抱きついているので驚きすぎて声もだせない!
「――!?」
男「彼氏いるんだ、外人の(ビクッ」
何故だかわからないけどナンパしてきた男の人は怯えだして、一歩後ろに下がるような動作をする。
男「ぉ、俺行くから、じゃぁね!」
「ちょっ!?彼氏じゃなっΣむぐ」
ディーノさんが慌ててさゆの口を塞いだ。
ディ「しーっ!」
彼の背中をみていると少し同情してしまう。
さゆはディーノさんの方を向くために後ろを振り向こうとした・・・が
「ッ!?」
ちょうど相手もさゆの方を見たので、顔が触れ合いそうなほど近くにあった。
ディ「わ、わりぃ」
「いえっ」
離れようとしたが体はディーノさんの片手で支えられているため動けなかった
顔だけを反らす。
ロ「ボス、その年齢差は犯罪だからヤバ「ちげぇよ!」」
いつの間にか近くにディーノさんの部下が居た。
手には銃…ナンパのお兄さんはこれにおびえてたのかも。
ちょうど私たちにしか見えないように持っていて、回りの観光客には見えていないらしい。
さすがだ。
「ロマーリオさんだ!」
ロ「ん?お嬢ちゃん俺を知ってるのかい?」
「んーと(名前知ってるのは怪しかったかな)フランに聞いたんです」
ディ「そっか、さゆだったよな?たしかパーティーの時」
「はい!」
.