紫雲の蒼写真【第二部】

□休日の海(後編)
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さゆside



「ありゃ?見失ったかも」

先程見かけた金髪の青年、ディーノさんがいない。

「どこ行ったのかな?「ね、君、君ってば!」はぁ…また迷子になっちゃった」

男「君!」

「わぁ!?・・・誰ですか?」

男「君一人?ナンパ待ち?(笑)」

「違います、私急いでるのでっ」

男「ちょ、少しくらいいいじゃん、遊ぼうよ」

「遠慮しま「Chi sei?Lei non deve avvicinarsi a questa donna」ディーノさん!?」

さゆの言葉を遮ったのはディーノさんの声であった

イタリア語らしく、何を言っているかわからない。

けれど、うしろから抱きついているので驚きすぎて声もだせない!

「――!?」

男「彼氏いるんだ、外人の(ビクッ」

何故だかわからないけどナンパしてきた男の人は怯えだして、一歩後ろに下がるような動作をする。

男「ぉ、俺行くから、じゃぁね!」

「ちょっ!?彼氏じゃなっΣむぐ」

ディーノさんが慌ててさゆの口を塞いだ。

ディ「しーっ!」

彼の背中をみていると少し同情してしまう。

さゆはディーノさんの方を向くために後ろを振り向こうとした・・・が

「ッ!?」

ちょうど相手もさゆの方を見たので、顔が触れ合いそうなほど近くにあった。

ディ「わ、わりぃ」

「いえっ」

離れようとしたが体はディーノさんの片手で支えられているため動けなかった

顔だけを反らす。

ロ「ボス、その年齢差は犯罪だからヤバ「ちげぇよ!」」

いつの間にか近くにディーノさんの部下が居た。

手には銃…ナンパのお兄さんはこれにおびえてたのかも。

ちょうど私たちにしか見えないように持っていて、回りの観光客には見えていないらしい。

さすがだ。

「ロマーリオさんだ!」

ロ「ん?お嬢ちゃん俺を知ってるのかい?」

「んーと(名前知ってるのは怪しかったかな)フランに聞いたんです」

ディ「そっか、さゆだったよな?たしかパーティーの時」

「はい!」



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