ZSの部屋

□可変←→不変
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「お前に惚れてる」
 マリモ頭の剣士が不機嫌極まりない顔で突然そう言ってきた。

 愛の告白をするのになんでそんなに不機嫌なんだ!

 思わず怒鳴りつけようとした瞬間、不機嫌なマリモの目元がほんのり赤くなっているのに気付いた。

「……」

 なんだよ。不機嫌なんじゃなくて、照れてんのかよ。
 …なんだよ。俺までなんか頬が熱くなってきたじゃねぇか。

「…俺も。…お前の事、好き…かも」

 なんか恥ずかしくて。でも、顔を背ける事も出来なくて。
 ゾロの目を見てやっと告げたとき、俺の台詞に目を見開いて驚いたゾロは、
「そう、か」
 顔全体、いや、首まで真っ赤にしながらも俺の肩にそっと手を伸ばして。それと同じくらいそっと、俺を抱き締めた。


 そんな事があってから。
 なんというか。お付き合い?
 なんというか、恋人?
 というような関係になったはずの俺達なのだが。

 朝寝坊するゾロを俺が蹴り起こし。
 昼寝して昼食に遅れるゾロを俺が蹴り起こし。
 おやつには遅れずに来たものの、トレーニング直後の汗臭いままで来た事を俺が怒鳴りちらし。
 夕食にちょっとだけゾロの好物を増やしてみても、それに気付いてないのか美味いとも言わないヤツに怒鳴ったり。

 ……。
 今までの俺達と何処か変ったか?
 …何か、変ったのか?

 
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