二次創作小説・・・ぽいものへの挑戦
□再会〜星のかけら2〜
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それから幾日かして。
ボクは家の前、いつもの場所を陣取りながら
クタクタにへばっていた。
『杉田君と散歩するのは、嬉しいけど苦しすぎるケン』
人間が聞いたら「ワフゥン・・・」としか聞こえない
ひとり言。
お水でも飲もうか、と力なく犬小屋に向かいかけたその時。
大気を切り裂く様な音が響いた。
そして、声がかすかに聞こえた。
「ああ〜墜落ついてね〜」
__昔、ボクは閉じゆく世界の中で泣いていた。
轟音が響いたその時、檻のドアが唐突に開かれて。___
無意識に、一歩、また一歩、と歩きだす。
その先で爆音がした。
同時に杉田君の歓喜の声が耳に届いた。
空が、一気に光り輝いた。
本当の幸運のカケラにむかって。
ボク・・・ラッキーは。
全力で少年のもとへ駆けていった。
(完)