二次創作小説・・・ぽいものへの挑戦

□ウワサの努力をあげる?!  (ギャグです!!ほのぼの努洋)
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事の出だしは、古道具屋で鈍い色を放つ指輪を見つけた時から始まった。
なんでもこの指輪、遠く西洋から渡って来た古い物らしい。
指輪を手にした歴代の主人達を、厄災から守り、それぞれの願いごとの成就に力を発揮してきた掘り出し物なのだ!!・・・と、熱く語る店主にうっかりノッテしまい、指輪を購入してしまった。
幸い、杉田努力的にも高価な買い物ではなかったものの。
「指輪」を買ってしまった事に、後から困っていた。
なぜなら、指輪はプレゼントで。
励ましたかった相手は、同性で、しかも素直でない照れ屋で、とても日常的に指輪をつけて喜ぶ人物ではなかったから。


「なるほど。それは追手内洋一君への贈り物だったのか」

「でもよ、何で努力お前がつけてるんだ」

「はあ・・・。私自らがつけてみて、効果のある所をお見せしたなら、師匠もこの指輪、つける気持ちになれるのではないかと」


三兄弟のやり取りを待ち、天才マンが華麗に一言付け加える。

「ところが。肝心の相手に見せてプレゼントする前に、自分が呪われてしまったのだよ。
その指輪の強い後悔の念の力に」


深くため息をつく三人。

弟の右手中指の指輪を忌々しげに眺めつつ頭をかく勝利マン。

「やっぱり簡単には外れないんだろうな・・」

頷く天才マン。

「どうも、指輪の最後の持ち主だった人物を幸福に導けずに他界させてしまったようだ。
力のある指輪だけに、それがかえって怨念になり。その人物が、この世で一番聞きたかった言葉を聞かせないかぎり、努力マン自身がその呪いを一身に受けることになる。
・・・かつての持ち主は想いが届かず、それで身体を壊した様なのだが。
放っておいたなら同じ事が、彼にも起こると考えるべきだろう」

「そうなんです。あまりの違和感と不自然さに、天才マンに相談に行きました。
それで貰った解決策が
「あの「結婚してくれ!」発言の大安売り、と言うことか」

言う努力マンに、再びため息まじりの友情マン。

「仕方なかったんです。だって、解除出来る言葉が「嬉しい、喜んで」だったんですから・・・」

「もう手当たり次第プロポーズしてまわりましたからね・・・。
とりあえず、あと答えて貰ってないのは・・・」

ヒタッ、と友情マンの肩・一匹狼マンの元で止まる努力マンの視線を受け、
思いっきり引いた一匹狼マン。

「いや、答えを知ってしまった面々は効力を失う。意志を持ってしまった指輪をつけた彼といる時に真相に居合わせてしまった我々三人は」

少しの沈黙のあと。勝利マンが苦笑する。

「・・・にしても、よくここまで真相と解決法を導きだしたな」

「ふっ。それはこの私が
『うん、もういいや。』


天才マンを除く全員の声がはもった。
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