hit企画+リク小説置き場

□至福の時
1ページ/1ページ

本日、夏休みを謳歌している燐
しかし、折角の休みであるのに机でうんうん唸っている

「ぐぁぁああああああ、分からねぇ…」
「燐、僕と遊んでください」

普通にドアから入ってくる、アマイモン
生活に慣れ過ぎてるだろう…

「おぅ…俺も遊びたいんだけど、勉強終わってねぇんだよ」
「ふむ、それは悪魔に関する方ですか?」
「お?おう、雪男に無理やり増やされたんだよ」
「ちょっと見せてください」

ひょい、とテキストを机からとると、眺めて呟いた

「これ、答えは僕だ」
「は?答えがお前?」
「そうです。地の王はこの僕ですから」
「あぁ〜なんかそんなこと言ってたよな」
「燐…忘れないでくださいよ」

苦笑して答えるアマイモン
それにしても、増やされたという事は本来の課題は終わっているのだろう
少しは成長しているという事か

「ここはこうで、それは…ゴブリンです」
「おぉ!ありがとな!」
「いえ、この程度問題ありません。では、遊びましょう」
「おぅ!で、何すんだ?」
「分からなかったので、燐に決めてほしいです」
「うぅ、かくれんぼはやったし、鬼ごっこは出来ないし」

う〜ん、と頭をフル回転させる
物質界の遊びに詳しくない人ともともと頭が残念な人間が、知恵を絞ろうと分かるはずもないのだが…
さらに、二人で出来る遊びとなるとかなり少なくなってくるため、難易度が上がっている

「室内で出来るものとかは?」
「トランプとかならあるけど、二人じゃ相手が何持ってるか分かっちまうだろ」

燐なら分からないと思う、とは口が裂けても言えなかった

「お前、身体能力高いしなぁ…運動系なら余裕過ぎてつまんねぇだろ」
「まぁ…あ、そうです!双六しましょう」
「は?んなもん持ってねぇよ」
「いえ、確かここらへんに…」

ごそごそと服を漁るアマイモン
お前の服は四次元ポケットか!ドラ〇もんといい勝負だ

「ありました」
「おぉ!そんなに長くねぇし、良いな!」
「褒めてもらえてうれしいです」

こうして、世にも奇妙な双六大会が始まった
でもまぁ、あっさり勝敗は決まった
八候王の一人として、運も才能のうちと言うのか、かなりの高確率で6が出るアマイモン

「うわっ、完敗だ…運も才能のうちってか」
「そんなことないです。たまたまです」

その後も続けてみたが、結果としては五分五分だった

「決着つかねぇ…」
「そうですね」

二人同時に欠伸をする。かぶったことが面白かったのか、二人でクスクス笑っていた

「ぽかぽかで気持ちいです」
「そうだな〜」

だらだらと会話を続けている二人。敵対している関係とは思えない
やっぱ、仲良くなれないなんて事はありえねぇよな?



あまりにも帰ってくるのが遅いため、アマイモンを迎えにきたメフィスト

「こんなところにいましたか」

慈しむような目線の先には、仲良く丸まって眠る、最愛の弟たちだった

end
慧様、お待たせしました
遊んでる?と言うような内容になってますが…
すみませんm(__)m
これが私の精一杯です
最後のメフィストは、完全なる私の趣味です
気に入っていただけると幸いです

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ