hit企画+リク小説置き場

□好きだと言って何が悪い!
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今現在、最も鬱陶しく、頭を(主に、思考回路)心配したくなる人間を奥村燐はただ一人しか知らない。
そう、実の弟の雪男である…

「兄さん、おはよう」
「おはよ〜」

朝早く、弁当を作るために早く起きようとも先に目覚めている。
そして、なんとも言えない晴れやかな笑顔で朝の挨拶をする

「あぁ、兄さんは今日も可愛いね♪白魚のような肌にサラサラで艶やかな髪…」

そして、30分もの間、褒め称える
自分の事を思っている、女の子の達に言ってやればいいと思う。
そんな事を言うと、「なに?嫉妬してくれてるの?」などと、嬉々として聞いてくる
本当に煩わしい…
しかし、この朝の出来事をも凌駕することがある…
これは、俺の口で説明するより実際のものを見てもらった方がいいだろう…

「さて、兄さんの顔も堪能できたし。学校に行こうか?」
「お、おう!」
「あ〜、立ち姿までそそるね♪この寮の中に閉じ込めておきたいよ♪」
「あ〜、はいはい。学校行くぞ〜」
「あ、うん」

着実にスルースキルのレベルが上がってきている
これは、良い事なんだろうか…?

…しかし、し、視線が痛い…
先ほどから、ずぅぅぅぅぅっと燐を凝視している雪男
しかし、横目で見てくるため燐以外誰も気づかない
痛い、超痛い、すっげ〜痛い、針の上に座ってるみてぇ…
例え、視線をそらそうが、横にずれようが、目で追ってくる。さながら、捕食者のようだ…

「あ〜!ちょっと用事あるからまたな!」
「ハハハ、僕が逃がすわけないじゃないか」
「怖っ!つか、追ってくるなぁ!」
「ハハハ、加虐心が芽生えるじゃないか」
「変態か?!この世界のために、死んでくれぇぇぇぇええええええ」
「やだよ〜、兄さんの可愛い姿を見られなくなるじゃないか」

周りの人間は、雪男の周囲100qからいなくなりたい気分に駆られた
というか、何この気持ち悪い人。的な視線を送っている
まぁ、雪男親衛隊の人たちは、あれは夢なんだ!と現実逃避をしている最中だが…

「落ち着けよ、な?お前の親衛隊員の人たちの顔を見てみろ」
「?兄さん以外の人間の顔は、へのへのもへじが書いてあるようにしか見えてないし…」
「…何その、新事実…つか、もう死んでくれよまじで!」
「兄さんは、そんなに僕に死んでほしいの?シュン」
「ぐっ…卑怯だぞ!」

上目使いの涙目…弟に甘い燐に、抵抗ができるはずもない。だが、はたから見ると若干引く場面ではある
まぁ、容姿端麗であるため大型犬のようには映るであろう

「そうだよね…兄さんには、もっとやるべきことがあるよね…分かったよ、もう邪魔しないから」
「だぁぁぁああああああ!許してやるから、な?雪男」
「兄さん…ウルウル(計画通りニヤリ)」

表面上では、キラキラとした笑顔を浮かべているのに、心の中では悪魔が笑っている
燐以外の人間は理解しているため、いらぬ漣は立てないに限る

「はぁ…俺、弟と暮らしていく自信がない」
「ハハハ、大丈夫だよ。僕は、いつでも本気だから」

スッと目を細める。誰もが思う、これは脅しではなく本当に本気なんだと
しかし、ここまで独占欲を発揮する弟もいない

「兄さん、兄さん、兄さん♪」
「なんだよ…」

スリスリと頬ずりをする天才、かなりシュールな光景
周りの人間など、この人と同じ星に住みたくない…と思えるほど時間は経過していた
そこへ、おなじみ京都組も通りかかる

「奥村先生、今日も壊れてはるな…」
「いつもの事ですやん。にしても、奥村君よう我慢しはるわ」
「兄弟やからとちゃいますか?志摩さん、坊」
「ハハハ、よー分かるわ」
「とりあえず、俺らが言えるのは…」
「「「ご愁傷様」」」

三人の見事な芸当は、晴れた空へと溶け込んでいった

「兄上、あの弟の執着心は、父上に通ずるものがありますねぇ」
「そうだな…これから、どんな動きを見せてくれるのだろう。楽しみだ」
「はい、そうですね」

理事長室からも、覗かれている…

本日、口に出さなかった人間も含め、全員が思ったことは…
奥村兄弟の弟は、頭がおかしいを通り越して、もうただの気持ち悪い人間なんだ。と

な?俺の言った通り、朝の出来事を凌駕することが起きただろ?

end

慧様、遅くなってすいません
しかも超短文…
雪男の方がサタンに近いんじゃないか?とアホなことを考えた結果こうなっちゃいました…
しかも、周りの人のドン引き具合が足りない…!
こんなものでも、気に入っていただけたら幸いです(苦笑)
書き直し等ございましたら、いつでもそうぞ!

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